この季節に伊良湖岬から翔び立つ、サシバやノスリなどの鷹の渡りは、いつ観ても感動に満たされる。
前日までに岬の手前の森に集結した鷹たちは、日の出と共に森から舞い揚がり、上昇気流が盛んになるまで、岬の上空を旋回する。所定の高度に達すると順次、数羽ごと編隊を組んで、志摩半島目指して翔んで行く。それが日によっては、千羽を超える日もあるというから驚く。
渡りに立合う度に、鷹の種族全体への熱い応援の感情を覚える。中でも、いつまでも躊躇って旋回を続けていた小ぶりな若鳥が、漸く意を決して成鳥に続き発進すると、思わず拍手と無事を祈らずにはいられない。鷹たちは次第に小さくなりながら、神島上空で空に溶け込むよう消え去る。
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