老いるということは、負の面ばかりが目立つものだが、実は正の面もあることを人は見逃し勝ちだ。当の老人自身も気づいていないように思う。
物事は、好い事一辺倒、悪い事一辺倒ということはないものだ。自然の状態が電気的に正負中和しているように、人間も調和によってなりたっている。
肉体は30歳ぐらいから衰えるものだが、これに対する思考の源泉(精神=心)というものは、その頃から肉体的な衰えを補填するかのように上昇に向かうものではないだろうか。老いによる肉体的な劣化に対して精神(=心)の方は、生活や習慣によって、醇化とでもいうべきものに導かれるようだ。
100歳前後の老翁・老嫗と話していて、その方たちの思念が、より高みに向かって昇華されつつあることに敬服することがある。人間は100年も生きれば、智慧ある赤子に戻って行くのではないか?またそうありたい。
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