先ず「伎倍の茶屋」で地場(三方原)産の作物を買い、甘酒で体を温めてから、植物を見て周る。今どきお汁粉や甘酒、昔ながらの甘味を出してくれる店は珍しい。
まだ樹木の梢に芽が出ていない。暖地でも空っ風の吹く遠州は春が遅い。
カタクリ
オキナグサ
スモモ
ボケ
ミツマタ
いつも思うのだが、ミツマタは仄暗い場所に密生して生えているものの方が、断然花の見映えが好い。
ミツマタは和紙の原料で、自生の群落は今日ほとんどなく、群生を見るのは人手の入った栽培地。栽培者は繊維が細く柔軟な樹皮を求め、湿潤で陽の翳る谷地を選ぶ。杉・桧の尾根に囲まれたやや日陰の谷間が、栽培者には好適地なのである。
その様な場所で見るミツマタの花々は
、暗がりに浮かぶ無数のクリーム色の泡の様に見える。その幻想的な光景は、一度見たら忘れられない。
植物自体は、陽当たりの良い場所を好む性質かもしれないが・・・
私が最後に見たミツマタの群生地は、現浜松市天竜区熊、「くんま水車の里」から愛知県新城市七郷一色の「鳶ノ巣山」(704m)に向かう道の途上に在った。一体は山国、昔から造林と紙漉きの盛んな土地だったらしい。
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