てんちゃんのビックリ箱

~ 想いを沈め、それを掘り起こし、それを磨き、あらためて気づき驚く ブログってビックリ箱です ~ 

秋に因む五行詩について

2018-11-24 22:33:52 | 日記

 平成27年7月末にGooブログを開始しましたが、その際写真の掲載方法がこのブログでは課題があるとして、花の写真のほうは写真専門のSNSに出すことにしていました。そちらはPhotohitoで、私の場所は下記です。

http://photohito.com/user/115404/



 その中で文章と写真を組み合わせるようなサークル活動があり、私は思い切って、写真と組み合わせた秋の五行詩をまとめて書いてみようと思いました。
 五行詩は短歌に似ていますが、短歌はいろいろルールがあるのに、五行詩は題名と五行の文章だけでいいという自由度があります。その自由度を意識しつつ、短歌を少し崩す程度にすることにしました。

 その中で自分に課したことは、下記です。
 ・五行のどこかに「秋」という言葉を、一つだけ入れる。
 ・五行のそれぞれを、短歌のように初句・二句・三句・四句・結句と呼び、その句ごとに「秋」
  の入る詩を、8篇ずつ詠む。
 ・詩の作成にあたってはあくまで写真を基準とし、写真を見ることから詩の発想を始める。
 ・詩のリズムがあれば、言葉遊びでも構わない。



 上記で各句につき8篇としたのは、初句に取り組んだ時に割とすいすいと4篇ほど出来たからです。しかしそれは甘かった。

 ともかく10月24日に開始し、11月24日に終了しました。ちょうど一か月ですね。その一部はこちらの記事にも出てきています。
 


 最初 初句に「秋」の入ったものを8篇並べた。最初に「秋」を入れその下に言葉を組み合わせることで、容易に突破した。

 続いて二句。これも最初に「秋」を入れて、それに色々と言葉をくっつけたが、初句の受け方という課題があり、初句より難しくなった。

 そして三句。とんでもなく難しくなった。前の2句を受けて後ろの2句で終わらせなければならない。考えあぐねた。そこで四句も考えてみた。同様に難しい。そこで三句、四句、結句は、三/四句を優先しつつ出来たものから掲載していくことにした。
 
 やっているうちに、結句に「秋」を入れることはやや簡単であることがわかった。やはり終わりで、続かないから後ろを考える必要がない。
 
 三句や四句は、起承転結の「転」という流れを変える役割の中心になっていて、ただ前後をつなぐだけでなく、初句とは違った発想を組み込まなければならない。とても難しい役割を持つ事がわかった。



 また、当然ながら写真と詩の関係も難しかった。
 後半は写真の選択に、言葉を紡ぎやすそうなものという気持ちが入っていった。そしていざ詩を作ろうとすると、両者が協調と自立で綱引きを始めた。
 詩は一度作ってみて、少したってそれまでの気持ちをひっくり返して再度作りなおしたほうが、いい感じに収まることがわかったが、全体としては時間切れが多かった。

 全体で40篇、各句ごとに8篇のうち、これまでにここの記事で紹介したもの、今後紹介する可能性を持ったものを除いた中から、以下に典型的なもの10篇(各句ごと2篇)を、写真とのセットで自分のコメントとともに紹介します。
 

初句 2件



<秋だよ>

秋だよって
頭の上から
降りそそぐ
紅葉に染まる
光を愛でる


 (これは、最初の詩です。いいハナミズキの紅葉と、いい言葉のリズムができたので甘く考えた原点です。)



<秋こそは>

秋こそは
巷に紛れ
恋をしたい
照明落ちれば
出かけていいよね


(これは名古屋 栄のショーウィンドウの中のマネキン。花以外にも撮っています。この雰囲気は好きです。詩は写真を見てこそわかるもので、写真の気分を現しています。)





二句 2件



<秋に残された夏(マリーゴールド)>

朱深く
秋に残された
陽の欠片
燃え尽きる前に
記憶を刻む


(これだけ、詩の中の言葉を少し変えた題目を使っています。これも両者の協調タイプ。)




<秋と向き合う>

大空の
秋と向き合う
一日中
座っていたい
餌をつけずに


 (写っている大空が好きです。のんびりと魚釣りをする夢は、なかなか実現しません。)




三句 2件



<秋雨に>

待ちぼうけ
泣いていいよと
秋雨に
言葉かけられ
涙ぐむ朝


(コマツヨイグサを対象にしていますが、別に人間対象でもいい。演歌の世界ですね。でも両者が引き立てあっていると思います。)





<秋風は>

背伸びする
何かいい日の
秋風は
白い輝き
過去へと贈る


 (これは秋に咲くヒメジョオンの輝きを詩っていますが、人間対象でもいい。コマツヨイグサと同様の状況です。)







四句 2件



<秋の夕焼け>

カプセルに
満ちる無関心
流れゆく
秋の夕焼け
どこにあるのか

(リニモの中の写真。 
これが最も言葉を書きたいという気分に引っ張られて写真を選択した例。なんかほぼ満員の車両の中で、自然の美を感じない人ばかりという気分で詩も突っ張りました。)




<秋のロンド>

今だけが
貴方と一緒
紅と白
秋のロンドを
踊り散るまで


(写真の状況そのままの、ロマンチックな詩。「秋」を四句に入れるという条件から始めると苦労しますが、白紙からサラッと作ると自然とできてしまう典型)





結句 2件



<秋は意地悪>

もう少し
咲いて紅葉を
観たいのに
雨降らすとは
秋は意地悪


 (「秋は意地悪」って言いきって終わることができるのが、結句が使いやすいということ。)









<秋を突っ走る>

オホホのホ
私の季節
したたかに
小首をかしげ
秋を突っ走る


(「オホホのホ」って、写真を見てパワーあふれる女性をイメージしたら、ぱっと出てきました。こんなの短歌には使わないでしょうね。調べたら、童話の表題に使っていました。うーむ。)


コメント (4)
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