福島原発の地下水は放射能に汚染されて、地下から太平洋に流れ出ているらしい。 山側からの地下水をたくさんの井戸を掘り、くみ出して原発の影響の無い段階で海に流そうと考えた人間がいたようである。
こんな考えを、「馬鹿な考え休みに似たり」と広島では言う。 井戸を掘って水をくみ出せば、水は四方から井戸に集まってくる。 当然に、メルトダウンした原発の下の地下水も集まってくる。 今日まさに、新しく掘った井戸の地下水から、基準値以上の放射能が検出されて、海への地下水の放出は中止されたそうである。 場当たり的発想しか出来ない事故処理チーム。 抜本的対策が出来ていない。
一時期、地中に氷の柱を連続して作り、山側からの地下水の侵入を防ぐと言っていたが未だに出来ていない。 地下水は山側からだけ、原発の地下に侵入してくるのではない事ぐらい解りそうな物である。 水は、高い所から低い所へと移動するのは常識である。
元来ならば原発建屋の地下に、遮水性の物質を高圧で注入して、地下水と原子炉とを遮断すべきであるが、高圧注入で押し込まれた物質が、原子炉内に進入したり原子炉を持ち上げ、再び不安定な状態に成る事が怖いのであろう。
要するに、事故処理チームは手詰まり状態なのである。 地下数千メートルから、シェールガスを取り出す技術が存在する中での手詰まりとは、「打つ手がない」事を意味する。 新しい発想で、地下水の対策をどうしていくのか、日本の技術が問われる所である。
処で、本当に山側からの地下水位で、水位が上がって来たのだろうか?。 私は異なる見解を持っている。 原子炉冷却水の漏洩が、地下水の上昇をさせていると思っている。 そうでなければ、地下水に放射性物質は含まれない。 東京の地下鉄が、地下水の上昇により「浮き上がり現象」が起きて、対策に追われているそうである。 嘗て、地下水を汲み上げすぎた為に地盤沈下を起こし、其の対策として、地下水の汲み上げを禁止した事が、原因だそうである。 この事から直下型地震が発生した時には、液状化現象が広範囲に発生する事が予測できると言う。 「過ぎたるは、及ばざるが如し」 先人の言葉は意味深い。
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