十一月二十六日(火) 夕方ベランダ側の窓を開けて、深呼吸。 ふと西の空を見た瞬間に、「一番星見つけた」と口走ってしまった。 幾年ぶりのセリフだろうか。 思わず口から言葉が走って出た位に、それは美しい西空だった。
子供の頃、我が家からは、「一番星」は見る事は無かった。 西側に山が迫っていたからである。 「神功皇后」ゆかりの、旭山神社に連なる山並みが、西側を遮っていたからである。 この山塊は、今、地震学会で興味を持たれている。 己斐山際断層の存在が確実になったからである。 その断層の上を山陽本線が、横川駅から大竹駅まで走っている。 否、横川から北へ安佐南区の緑井まで走っているそうである。 話がそれて、断層の話になったが、「一番星」の話がしたかったのだった。 小学生に成ってから、夏が近づくと、太田川放水路に夕方出掛けていた。 河口なので、潮が引いていると、絶好の潮干狩りが出来るのだ。 大きな「アサリ」が取り放題。 時々、「ハマグリ」も顔を出す。 夕飯のおかず取りに必死になっていると、西の空に一番星が光り始める。 それからは、重たい程の「アサリ」を持って走って帰るのだ。 家で頂くのは、三分の一位。 残りは、お隣の魚屋さんが買ってくれた。 私のお小遣い稼ぎである。 あの頃の一番星は、もっと大きく輝いていた気がしたが、・・・・
子どもの頃、岩国では、売りに来たアサリやシジミは
油臭くて食べられませんでした。
今は、国内産や地元産は高くて食べられません・・・