柔道界も暴力コーチが存在して、問題が表面化した。
もともとスポーツ自体が暴力が発生の原点である事をみんな忘れている。
サッカーは、敵の首を蹴って遊んだことが原点であり、陸上競技の大半や、アーチェリーや、柔道も原点は敵を倒す武術の進化したものだ。つまり、純粋に技術だけを取り出し競技にしたものである。当然にそこに暴力を否定するルールが自ずから出来上がり、現代スポーツと呼ばれ始め、オリンピックによって、より洗練された。
諸外国では、コーチや監督の選手に対する暴力が、判明した時点でスポーツ界から、永久に追放されるそうである。日本だけがなぜかそこが甘い。
その一因が、「相撲」なのではないだろうかと思い始めた。国技と呼ばれながら、明治以来、どの様な進化があったのか定かでない。対戦方法などは、変革したことは事実であるが、基本的なところで、全く変化していないように感じる。
数年前にリンチにより、死者まで出した事件があったが、その後改善されたようであるが、土俵上での取り組みはそうでもなさそうだ。「相撲」人気の凋落の一員はそこにあるような気がしてならない。特に「張り手」などは、禁じ手にすべきではなかろうか。 暴力の最たるものではなかろうか。嘗て大関「雷電」には「張り手」を禁じ手にしたそうである。
全てのスポーツ界が、一つ大きな勘違いをしているように思う。スポーツ(体育)が「人間性を育み成長させる」と思っているのではなかろうか。
「知育」、「食育」、「体育」それぞれが独立したものであり、どれか一つを極めると必然的に他の分野が高まるものではない。ここに落とし穴がある。いい例が今回の柔道界の騒動であり、大阪の高等学校の問題であり、嘗ての大相撲の事件なのである。
「体育」を教育現場から切り離し、国の組織もスポーツだけを扱う省庁を作り厳正に対応すべきではなかろうか。
「知育」は文部科学省、「食育」は厚生労働省、「体育」は?。やはりスポーツ省を作るべきなのではなかろうか。
いまや、大きな決断の時を迎えているように思う。