連休に読んだ本、再読。著者は寺山修司の母せつ。中公文庫。
孤絶の生を疾走し、急逝した天才詩人。その寺山を支えた続けた母。
親子二人で生きた戦後の生活が、後の作品の原質となった。
幼年期から並みはずれて非凡だった息子を愛してやまない母の追憶の記。(解説より)
彼の資質を見抜いた母はさすがである。この母にしてこの子あり。
幼少のころより落ち着きがないといわれた彼は詩人、俳優、歌人、脚本家、小説家
としてあらゆる才能を発揮しながら慌ただしく死んでいったのである。
いつまでも母を慕いつつ、母もまた子供をかばいつつ・・・
床下に母を飼っては死なしめる寺山修司はオオカミ少年 teto
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/fa/85ab11407bbbe44a318f1bae2b0b9444.jpg)
愛とは男女の愛ではなくて、さんざん母に迷惑、心配をかけた無償の愛を与える母の愛
こそ本物と説く。
孤絶の生を疾走し、急逝した天才詩人。その寺山を支えた続けた母。
親子二人で生きた戦後の生活が、後の作品の原質となった。
幼年期から並みはずれて非凡だった息子を愛してやまない母の追憶の記。(解説より)
彼の資質を見抜いた母はさすがである。この母にしてこの子あり。
幼少のころより落ち着きがないといわれた彼は詩人、俳優、歌人、脚本家、小説家
としてあらゆる才能を発揮しながら慌ただしく死んでいったのである。
いつまでも母を慕いつつ、母もまた子供をかばいつつ・・・
床下に母を飼っては死なしめる寺山修司はオオカミ少年 teto
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/fa/85ab11407bbbe44a318f1bae2b0b9444.jpg)
愛とは男女の愛ではなくて、さんざん母に迷惑、心配をかけた無償の愛を与える母の愛
こそ本物と説く。
子供の日も大型連休にはさまれてどこの家庭でもレジャーに大忙しだったろう。
私は毎日が連休なので体を休めたり、読書をしているうちに今日で終わる。
これは山口県防府市の川に泳ぐ立派なコイ達。TVから借用。
骨抜きになるな日本のおのこ等よ teto
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/72/d0020d84bc7f3a85fac8b6cf48fea132.jpg)
住宅の中に白い藤が咲いていた。紫が多い中での白はよく目立って美しい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/b5/fa8a53eb1977ae2b678e3fa33547f1d3.jpg)
その下でわんこがいい匂いにうっとりしているような様子だった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/33/63b6781d69cfc2d6ec25508503dbb797.jpg)
私は毎日が連休なので体を休めたり、読書をしているうちに今日で終わる。
これは山口県防府市の川に泳ぐ立派なコイ達。TVから借用。
骨抜きになるな日本のおのこ等よ teto
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/72/d0020d84bc7f3a85fac8b6cf48fea132.jpg)
住宅の中に白い藤が咲いていた。紫が多い中での白はよく目立って美しい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/b5/fa8a53eb1977ae2b678e3fa33547f1d3.jpg)
その下でわんこがいい匂いにうっとりしているような様子だった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/33/63b6781d69cfc2d6ec25508503dbb797.jpg)
『ことばの食卓』 武田百合子著 ちくま文庫
武田泰淳氏夫人のエッセイ集。
食料に関する昔の思い出をすらすらと話しかける様に綴られていてとても
好感が持てる。特に「枇杷」の内容は武田氏の老いた様子を突き放した感じで
描写していて実にリアルなのだ。引用すると(枇杷の汁がだらだらと指を伝って
手首へ流れる。一切れづつ口の中へ押し込むのに鎌首を立てたような少し震える
指を4本も使うのです。そして唇をしっかり閉じたまま、口中で枇杷をもごもごまわし
長いことかかって歯ぐきで噛みつくしてから飲み下しています。目じりには涙のような
汗までたまっています。しわ深くニス色をした手の甲が柔らかく、白い手のひらや
指先が湿っていて「ゴムみたい、黒ん坊みたい、吸盤があるみたい」
彼はそんな指まで食べてしまったように居なくなってしまって、思わずあたりを
見回します)と穏やかに死を認識する。静かなありし日の回想が文字になって
いつまでも思い出されて切ない。よほどその時の様子が愛おしかったのだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/fb/11217d80402c1353f09cc125d4c8f20d.jpg)
また美しくて上品なご馳走も一緒に食べる相手によって不味く感じたり、
そこいらの庶民のランチもとても美味しく記憶に残るものと。
読み返しても納得のいく文庫本をまた元の本棚にしまったことだった。
武田泰淳氏夫人のエッセイ集。
食料に関する昔の思い出をすらすらと話しかける様に綴られていてとても
好感が持てる。特に「枇杷」の内容は武田氏の老いた様子を突き放した感じで
描写していて実にリアルなのだ。引用すると(枇杷の汁がだらだらと指を伝って
手首へ流れる。一切れづつ口の中へ押し込むのに鎌首を立てたような少し震える
指を4本も使うのです。そして唇をしっかり閉じたまま、口中で枇杷をもごもごまわし
長いことかかって歯ぐきで噛みつくしてから飲み下しています。目じりには涙のような
汗までたまっています。しわ深くニス色をした手の甲が柔らかく、白い手のひらや
指先が湿っていて「ゴムみたい、黒ん坊みたい、吸盤があるみたい」
彼はそんな指まで食べてしまったように居なくなってしまって、思わずあたりを
見回します)と穏やかに死を認識する。静かなありし日の回想が文字になって
いつまでも思い出されて切ない。よほどその時の様子が愛おしかったのだろう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/42/fb/11217d80402c1353f09cc125d4c8f20d.jpg)
また美しくて上品なご馳走も一緒に食べる相手によって不味く感じたり、
そこいらの庶民のランチもとても美味しく記憶に残るものと。
読み返しても納得のいく文庫本をまた元の本棚にしまったことだった。