『丘の上の賢人』 旅屋おかえり 原田マハ著 集英社文庫
売れないアラサータレント (おかえり)こと丘えりか。
ひょんなきっかけで始めた(旅代理業)は、旅に出たくともいろいろな事情で出かけられない人に代わって旅をして、行く先々で出会った人々を笑顔に変えていく。先日テレビの(朝イチで)作者の原田マハさんが、出演していて旅好きを話しているのを聞いたばかり。
手元にある1冊目は旅屋おかえりだった。
この『丘の上の賢人』は実際にはあり得ないようなことで、浮世離れした内容だが、人間の純粋さに魅かれて穏やかな心境にはなれた。
若いときに『丘の上で会いましょう』と約束をしながら果たせなかった女性。しかし22年たった今もあの丘で待ち続けている男性、そこで旅に出たえりかさんが約束の丘の上で今も待つ男性を見つけ、依頼者の女性に合わせるという何とも乙女チックな夢物語な内容だ。軽快な文章とリズムに引き込まれた。
今夜は全国的に雪模様、冷えた体をゆずのお風呂で温めよう・・・