干潟には、真新しいタイワンガザミの死体が散見されました。
売り物になるサイズのワタリガニです。
どうも、昨年に続き伊勢湾内では、タイワンガザミが豊漁らしく、こんな港湾の一角にまでも相当な数が来ているみたいです。
参考資料・・おさかな瓦版No.77 「ガザミ」
死体の大きさから、死因は赤潮よりも、寿命のように感じます。
「海辺のエビ・ヤドカリ・カニハンドブック」渡部哲也氏(文一総合出版)によると、ガザミとタイワンガザミの見分けは、額の間の棘の数(3がガザミ、4はタイワンガザミ)とあり、その他ネットにあるハサミ足の長節の棘の数(こちらは逆で3がタイワンガザミ)とも、判別はタイワンガザミでした。
こんなにデカくなる奴等の餌がこんなちっぽけな干潟にあるのか?と、調べてみると・・
静岡県水産・海洋技術研究所によると、「アサリ」を大量に食べるのだとか・・
最初の日に出会ったおじさんが、「アサリを去年採りすぎたから今年は少ない」と言っていたのが、「タイワンガザミが去年から大量に生息している為、アサリが減った」と考えるとピタリと合います。
更に、食性も似るイシガ二は、生きているのが何匹もいました。
写真のは片方のハサミ足と足2本が無いことから、何かに襲われていると考えられ・・・カニを狙う生き物がいることも推察されます。
まぁ・・・アサリ捕りおじさん同様に、人(カニ捕りおじさん?)がいるのかもしれませんが・・
港湾内に多いアカエイの可能性を感じます。
ちなみに、このアカエイの敵は、シュモクザメと、図鑑に書かれているのですが・・・名古屋港水族館に掲示されていた「名古屋港で確認された魚」に、シュモクザメ(シロかアカかは忘れてしまったのですが・・)と繋がるなぁ・・・と嬉しくなったのであります。
(「この名古屋港で確認された魚」の確認方法は不明ですが、透明度が低く目視での確認が難しいことと、日常的な漁業がおこなわれていない中で確認されるということは、ある程度の生息数がいると考えるのですが・・・)
イシガ二とイソガニの大型の死体を並べてみました。
大潮に産卵するなら、ちょうど、産卵してお亡くなりになったのかなぁ・・・? 少し死体が古いような気もしますが・・?
さて・・カニ続きで、大量に発生していたヒライソガニ(と思います)が・・・
タテジマイソギンチャクをいじめている? 場面や・・
同じイソギンチャクの近くで戦っている?・・・夏の磯だなぁ~と感じる、カニが賑やかな場面にも遭遇しました。
生きているワタリガニ系は装備を持っていないと危険ですが、この手のカニには親近感が湧きます。
続いて、ヤドカリ編です。
今回も、普通に干潟(陸)を歩きまわるヤドカリに出会い・・
水の中にはそこかしこに・・ヤドカリだらけ。。改めて、写真を見ると、皆、ユビナガホンヤドカリのようです。
名古屋港は河川の影響が大きく、塩分濃度が全体的に低めだそうで、汽水域にも棲めるユビナガホンヤドカリが幅を利かしているようです。
元のイボニシの貝殻の表面が隠れるようにフジツボか付いているのも・・・
で・・本日のメインイベンター・・・コブヨコバサミです。
写真は皆拡大しているので、大きさの違いが分かりにくいのですが・・・入っている貝殻(アカニシ)はピンポン玉よりも大きく、食べごろのサザエ並みの大きさです。
波打ち際の海中に、不自然にこのアカニシの貝殻があったので、拾い上げたところ・・・イシダイ釣りに使うオニヤドカリかというようなヤドカリが入っていたのが出会いです。
オニヤドカリは、サザエの殻に入っているのが釣り餌に売っているので知っておりましたが・・このコブヨコバサミとは初対面で知らず、「何だこいつは??!!」と大興奮したのでした。
このサイズでは活かして持ち帰ることもできず、写真を撮りまくって放流し・・・
珍しい種類かも?、あのサイズが生息できるほど水質等環境が良いのか? 、外来種か? 等々、期待を胸に・・・帰宅後、図鑑を調べ・・・普通にいる大型種ということが分かったのでした。
(これも先の、「海辺のエビ・ヤドカリ・カニハンドブック」渡部哲也氏(文一総合出版)にて判明しました・・今後は本の販売サイトのリンクを貼るのはやめます)
写真を撮っている時も興奮しまくっていて・・・ハサミの大きさが左右同じことに・・・「ヨコバサミの仲間だ!」と感激し・・・ヨコバサミは南方系じゃなかったっけ?・・とあらぬ妄想に襲われ・・・
アカニシの貝殻は、この干潟で見た一番大きな貝殻で、この貝殻でもまだ2個目なことから・・・かなり貴重な奴か?・・と妄想が膨らみ・・・
赤いライン入りの脚に、南方系の色鮮やかなイメージを膨らませたりしたのでした・・(爆笑)
やっぱり・・ちょっと想像を超える見知らぬ生き物に出会えると楽しいですね。。。
以上、本日もご覧いただきありがとうございました。 (最後の写真はイソガニだと思います)
いいですね〜、磯遊びにいきたくなります
ただ この内容の充実ぶりは大変そうだとよういに想像できます
一回の取材で1か月くらいもたせてもいいんじゃないでしょうか。
ただ・・これからの季節は暑すぎて危険です(笑)
山でも海でも、どぉーんとのんびりしたいですね!!