ゴールデンウィークの二日目の日曜日。久しぶりに、京都府南丹市の、美山かやぶきの里へ、夫婦二人で行ってみた。当日の天候は、この時節に似つかわしく、よく晴れた一日だった。美山町には、何度でも行きたくなってくる。その季節ごとに代わる里山の風景が、素晴らしく、またひどく懐かしく思うからだ。私が生まれた宝塚市においても、60年代から70年代の初めにかけては、市街地の中においても、まだ、ところどころに里山の風情のある風景が残っており、そんな中で育っていたので、美山の風景は、まるで自分の故郷に帰ったような気にさせてくれる。美山には、2時間少々のドライブで、着くことができた。現地は、いまや京都中の観光地がそうであるように、外国人、特に中華圏の人たちの姿が多く見られた。
かやぶきの里内の様子。昨今、都会の街中では、あまり見られなくなった大きな鯉のぼりが、たくさん立てられていて、緑風の中を元気に泳いでいた。民家の庭先には、この時期の花々がたくさん咲いていた。昔ながらのかやぶきの住居の外には、古い農機具が並べられている。だが、里山の外には、近代的なメカニックによって動く農機具が、農作業に従事している。
里の中ほどを流れる用水路のそばに、2匹の猫がいた。どうやら水を飲みに来たらしい。名水で有名な美山の水を、猫たちも味わっているのだ。