1月も最後の週を迎えた辺りから、ネットやメールへの接続が頻繁に途切れるようになり、トラブルシューティングをのぞいてみても解決の糸口も見つけられず、ただ気まぐれに切れては、どういう理由か分からないけれど時間が経つとまたつながるという状態に振り回されていた。
ずっとWindows XPを使い続けてきたのだけど、ハードディスクの容量不足も気になっていたところであるし、4月にはXPの保守も終了するということなので買い替えるつもりではいたのだ。とはいえ、懐事情が厳しいときに限って必需品に不具合が発生するというのは、どういうこと?!
インターネットに接続できないとヤマト便さんの発送伝票もプリントアウトできない。あれ、まあ。すっかりIT機器に頼りきり、原稿のやり取りもメールでするようになった今日では、いきなりそれができなくなると、こんなにも慌てなくてはいけないのです、特に私のような機械音痴は。
お手上げ状態だったので、仕方なくPCデポに出かけて行った。
店員さんに接続の不具合を嘆き、これこれ、しかじかと自分がどのようにパソコン等周辺機器を使っているかを告げて、見合った商品を教えてもらうことになったのだが、説明してくれた店員さんがずうっと見ていたくなるほど顔のキレイな、物静かなお兄さんだったので、「こういうタイプがオススメです」と言われれば「じゃあ、そうしようかなあ」と言い、「こういうサポートをセットにすれば初期投資は減ります」と言われれば(サポート料は毎月かかることになるのに)「じゃあ、そうしようかなあ」となり、完全にお兄さんの言いなりになってしまったのだった。
結局「XPに慣れているのであれば、Windows7のほうが使いやすいかもしれません」という、キレイなお兄さんの囁きに合点し、いろいろとサポートサービスが付いたWindows7の中古デスクトップタイプを買うことにしたのである。
サポートサービスに加入するとiPadミニが付いてくるらしかった。お兄さんは「黒と白と、どちらがいいですか」と聞いてきたが、iPadミニを使うことをまったく想定していなかったので「どっちでもいいです」などと、相手を困らせるようなことを口走ってしまった。
「購入の手続きは別のスタッフが行いますので」と言われて、キレイなお兄さんの代わりの女性スタッフから細かい説明を受け始め、ふと「これでよかったのか!?」と思ったりもしたのだけど、あまり得意じゃない外来語(IT専門用語)によってすでに思考回路が混線していたので、もう深く考えることができなくなっていた。
商品を決めてからの手続きに3時間以上を要し、支払いの段となって「クレジットカードの分割払いで」と口にする頃には疲れがどっと出て、多分そのとき鏡を見たらその中に、目の下にクマを作ったおばさんが映っていただろうと思う。
こうして私は使い慣れたXPとさよならすることになったのだけど、不意にiPadミニも入手することになり、ちょっとポカンとしている。今日の夕方には新たな環境になる予定だ。