小さな栗の木の下で

保護犬のミニチュア・ダックスを引き取り、
小型犬との暮らしは初めて!という生活の中で、感じたことを徒然に…。

ブナがいた部屋

2013-01-21 | 犬&猫との暮らし

 ブナは痴呆が進んで徘徊も増し、なぜか狭い所に入り込んだり、顔を突っ込むようになっていた。狭い場所に入り込んだり、顔を突っ込んだりしてブナが困らないように、室内のあちこちに柵をしたり、板で塞いだりしていた。

  

 室内には滑らないように、転んでも痛くないように、ヨガマットを敷きつめ、排泄物で汚れれば、そのつど洗って盛大に干していた。

  

 トイレパレットは使えなくなっていたので、床にペットシーツを敷き、水飲み用の食器スタンドは足を引っ掛けて危ないし、ひっくり返して水浸しにするので、バケツに重石を入れて倒れないようにして、直径がぴったりのボウルを探してきてそのうえに設置して、水飲み場を確保してやったりもした。

   

 視力が落ちてしまっても徘徊するので、あちこちにぶつかる。いくら少しボケていたって、鼻先やおでこが痛かったろうと思う。鼻の中が出血した跡を見つけたので鼻先を保護してやろうと口輪を買ってあげたのに、注文した日にブナが亡くなってしまい、口輪はブナのお弔いの日の朝に届いたのだった。

 

 ブナ、この口輪はね、酒井先生に使ってもらおうと思って差し上げたよ。「ブナの置き土産です」って言ったら、先生、哀しそうに困ったような顔をしていたよ。

 でも、お母さん、先生に誉めてもらいました。「いつもそのつど冷静に対処して、きちんといのちを全うさせてあげられたと思う」って。私の果たすべき責任はそれだけと思ってやってきたから、少し嬉しかった。ブナもそう思ってくれているかな。

 鼻先や顔をぶつけるのを防ぎ切ってあげられなくて、ごめんね、ブナ。


  

 こんな雪の日に、ブナは白い煙になっちゃった。

 「もう食べたくない」って歯を食いしばったのは、逝く数時間前だもんね。おなか、すかせていなかったよね。最後にごく普通に「ワン、ワン」って何度も吠えて、みんなにお別れを言ってたね。

 寝た切りにもならず、最後まで自分で歩いていたけれど、もう鼻先をぶつけなくてもいいから、お母さんも安心です。

 ノエホタ母からもピッコイ&アユンギ母からも、酒井先生からも、そうそう、グラッシーの父さん、母さんからもお花が届きました。ブナ、皆さんに「ありがとう」の愛を送ってね。

          

 ブナはうちで生れたから丸々14年10カ月と8日、一緒に過ごしたことになる。ありがとう、私の可愛い、可愛いブナ。


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4 コメント

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 (ノエホタ母)
2013-01-22 08:51:20
いやだよブナ。悲しいよブナ。
離れていてもいつもトチ母からブナの話を聞き、14年と10カ月ほたるとずっと一緒に成長し、老いてきたのに。
甘えん坊のブナは老犬になっても、トチ母にとって可愛い可愛い子供。
ほたるも同じだからよくわかる。
この世に生を受けて初めて触れたのがトチ母の優しい手。
そして最期も同じ手で抱きしめられてブナは幸せだったね。
トチ母も最後まで母としての責任を果たして、立派でした。
ブナの冥福を祈ります。
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やっぱり泣いちゃう (トチ母)
2013-01-22 20:55:38
ブナのことも書いておかなくては、と思っていたのだけど、
書けば、やっぱり思い出して、いっぱい泣いてしまう。
困っちゃうね。
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Unknown (サトウ)
2013-01-23 00:52:11
お悔やみ申し上げます。悲しいときは悲しい気持ちを抑えなくていいと思います。
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可愛い、可愛いブナ (ピッコイ母)
2013-01-23 20:19:09
写真の中にブナがいなくても、なんだか、どんな風にうごいていたのか、見えてくるようです。ブナは安心して、愛に包まれて旅立ったんですね。ピッコイもワン、ワン、って掠れ声で吠えました。やっぱり、まだ泣けて泣けてしょうがないです。ちょうど、3ヶ月。
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