便利なものには無駄も多いと思っていた。オール電化なんて、ちっともいいと思っていなかった。大震災後、原発事故後はさらにそういう思いを深めている。
電気をジャカジャカ、水をジャカジャカ使って当たり前だと思う生活は慎まなければいかん。労力は惜しまず、無駄に電気を使っちゃいかん、食品ロスもなくしていかねばなるまいと常々同業の知人と意気投合していた。
それなのに、である。その知人の家でトイレを借り、トイレの扉を開けたら、すうっと便器の蓋が開いた。ありゃりゃと思いながら用を済ますと、水を流すコックが見当たらない。キョロキョロしている間に、勝手に水が流れ、洗浄が終了していた。と同時に、蓋が音も立てずに閉まっていく。
なんじゃ、こりゃ。これが高機能トイレというものらしい。フルオート便座、フルオート洗浄、いろいろな機能が搭載されている。そんなに必要か?
フルオート洗浄は確かに節水になるかもしれん。でも、節水ならほかの方法もあろう。便器の蓋を自動で開閉させる必要があるのか。「超節電」とかなんとかいいながらも電気は使う。
そもそも便器の蓋はそんなに大事なものなのか。蓋の開閉が必要なら、手でやればいいじゃないか。
だいたい高速道路のサービスエリアなど公共施設のすべてのトイレに、ウォシュレットが必要か?と、いつも首を傾げている。トイレだけでなく、無駄にエネルギーを使っているものが多過ぎるように思う。
便利な暮らしに慣らされるとうまい宣伝文句にころっとやられ、言うこととやることのバラバラさ加減にも気付かなくなってしまうのか。「技術の進歩」というだけで、素晴らしいことだと手放しで受け入れていると、見えない弊害に思いを向けたり、本当に必要か否かを考える回路をなくしてしまうのかもしれない。
それは怖いことだと思う。ひとたび事故が起きれば、これほどまでに翻弄される原発。原発に頼らない暮らしを実現させるには、どうしたらいいのだろうと考えているので、なおのことそれは怖いことだと思ったのだった。
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