十勝の活性化を考える会

     
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茹でガエル

2022-07-15 05:00:00 | 投稿

 

奈良県で自民党の安倍晋三元首相(67)が、参院選の応援演説中に銃撃され死亡した。こんな事件が安全な日本で起こるとは・・・と、国民が驚いている。日本は長い間にわたり戦争もなく、日本人は平和ボケになっており、茹でガエルにならなければ良いと思っている。

茹でガエルとは、いきなり熱湯に入れると驚いて逃げ出すが、常温の水に入れて水温を上げていくと逃げ出すタイミングを失い死んでしまうカエルのことで、私も風呂に入るといい気持ちになって寝てしまうことがあるので、茹でガエルにならなければ良いと思っている。

話は変わるが、最先進37カ国で構成されるOECD加盟諸国の2019年の国民1人当たり GDPをみると、1位はルクセンブルクで、日本の国民1人当たりGDPは、37カ国中21位であった。

これは、米国の2/3程度に相当し、イタリアやチェコなどとほぼ同水準で、日本の経済力の低下が目立っている。この原因はいろいろと考えられるが、そのひとつにハングリー精神の欠如にあるのではないかと思っている。そのために、韓国の1人当たりGDPや労働生産性で韓国にも抜かれているのである。聞くところによると韓国では、競争が激しく学生などの勉強量が半端でなく、ハングリー精神が醸成されるのだろう。

日本の一人当たりのGDPが韓国より低下したのは、社会の変革意識にも表れている。韓国では歴代の大統領が収監されることが多い一方で、日本人は昔からお上に弱く、社会が硬直化しているような気がしている。

これに関連すると思うが、『人新世の資本論』を書いた斉藤幸平東大准教授(35)は、次のようにいっている。「人間が制御できないような、様々な自然現象が生じている。その際たる現象が異常気象で、大雨、台風、ハリケーン、山火事などの異常気象が発生している。

このまま放置しておくと、水不足や食糧危機などが発生し、生物の多様性が失われて多くの場所で人間の住める地球環境ではなくなってしまう。」と。そういう時代が、人新世の時代である。

東京大学教授 石井菜穂子氏によれば、「地球温暖化は人類の加速度的な経済発展が、食料生産のための森林伐採やインフラ開発などを通じて、これまで保たれてきた生態系を破壊しはじめたことに起因している」という。 だから、地球の生態系とぶつかり合う経済システムをいかに変革するかだという。

今後、10年程度の短期間に、この経済システムを変革することが気象危機、すなわち人類の危機を回避するために急務だといっている。                                                               

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