先日、帯広市民ギャラリーで絵画展を見てきた。出展数は、会員や会友など80点余りで、その中に友人の油絵“陽光の川面”もあった。ギャラリーには、水彩画で地元では有名なA氏が来ていたので、絵画についていろいろと講評を聞いた。そのひとつひとつが素人でも分かる明快な説明であったので、大変勉強になった。
彼は小学校時代からのクラスメートで、地元の十勝では知らない人がいないほどの腕前で、彼も大作を出展しており異彩を放っていた。彼は、農民画家 神田日勝の絵にも言及し、「絵画には画家の思いが必ずあるので、その点に注意しながら見ると面白いですよ。」といっていた。
同じ会社だった友人の油絵は、いつも散歩で行く公園の小川を描いたそうで、彼の思いは何であったであろうか。一方、道外での知名度は高くはないが、一昨年のNHK連ドラ「なつぞら」で神田日勝をモデルとした画家「山田天陽」に注目が集まって、「神田日勝記念美術館」には、開館以来になる4倍の入館者があったそうだ。
彼の絵は、“痩せ馬”、“飯場の風景”など分かりやすい絵が多いので、本州などから来た友人を必ず案内する。以前、愛知県一宮市に住んでいたが、美濃焼陶器メーカーの社長が、次のようにいっていた。「趣味は人によって違いますが、陶器の良し悪しは見ているうちに少しずつ分かってきます」と。
趣味には絵画、読書、音楽鑑賞などたくさんあり、年数と共に奥深さや良さが少しずつ分かってくるようだ。絵も人なりで、神田日勝画伯の絵には何か訴えるものがあり、是非、同館に足をはこんでほしい。
「十勝の活性化を考える会」会員