トネリコ日記

西表ダイビングサービス・トネリコがお伝えする西表島の海日記です。

節祭(シチ)。☆

2016年11月21日 | 西表島の島情報

 節祭が終わって翌日から5日間、毎日海に出ていましたよ。

やっと一息ついて、、今年の節祭を思い起こしたいと思います。




最高に良い天気のもと、12日はムラングトゥ。
1日かけて浜の清掃や各御嶽の掃除、節道具の準備をします。

13日はトゥシヌユ(年の夜)、この行事においては大みそかにあたります。

朝からの品取りや作業を終えると、夕方のうちに浜に行ってサンゴの欠片を集まて、お家の入り口や家の中の四隅などにまいて魔除けとします。


シマカッツァーと呼ばれている蔓をお守りとしてお家の大事な柱や自分が使う乗り物などに巻き付けます。

船(幸平丸)にもこの蔓があるので、ゴミだと思って外さないでくださいねー。

その日の夜は、ウブシクミ。
練習してきた歌や芸能の総仕上げとしてリハーサルを行います。
ここで翌日の本番(ユークイ)で奉納する演者や旗頭の旗手、船子が選出されます。


そして、ユークイの日、、朝5時のドラ打ちの音から始まり、会場設営などを終わらせ本番に備えます。

3本の旗頭が公民館前に飾られます。右からパッキー、サシマタ、シーシャ。

山のふもとにある村のムトゥ御嶽でツカサの方達が願い事をしているところへツヅリブタ(お供えもの)を運ぶのがきまって僕の仕事になっています。


昼過ぎに公民館へ集合し、船の抽選。
サシマタ先頭に浜へと出発します。


今回、僕はサシマタの旗手の一員として選ばれて、持たせてもらいましたよ。

絶対に落としてはいけないというプレッシャーの中、ドキドキでしたが、最後までみんなで協力して落とさずに無事終えることができたことがとっても嬉しかったです。




満ち潮にあわせて、ヤフヌティとパーリャ(舟漕ぎ)が行われます。










舟漕ぎが終わると一度衣装を着なおして干立御嶽の前で奉納芸能へと入ります。


一番キョンゲン(狂言)、ティンチヨウティンパイ(天上天拝)で演目のスタートです。
はい、僕です。。^-^;


その後、アンガー踊り。
トゥチ(船頭)の4人を中心にアンガー達が円陣をつくり、独特な歌としぐさが披露されます。

それが終わると、二番キョンゲンであるハヤチカイ(早使い)とカビラハヤチカイ(川平早使い)が、馬にまたがった格好で演じられ、、最後三番キョンゲンの牛追い狂言が見事に披露されました。

次に、棒術。



飛んだり跳ねたり、、これのおかげで足がパンパンに・・。



ミリク行列。

「干立(ホシダテ)のミリク様の顔は、他のところと違って苦労と切なさからにじみ出る笑顔が何とも言えないんだよ!」
と、島の大先輩がおっしゃっていました。

確かに、、福笑いのような顔ではないんですよね。。



そして、 干立にしか居ない神様、、オホホです。(オホホのザンマイ)

外から来たオホホは、その名のとおり「オーホーホホ!」と叫びながら登場し、財宝を見せびらかして行列の女子にちょっかいを出し連れ込もうとするが無視され続け、、子どももいない言葉も通じないオホホはお茶目な踊りを披露していじけて帰る。

この村の豊かさは、お金ではなく子孫繁栄であることを現したザンマイでした。



最後は、獅子が宴の座をしめます。


なぜか、干立には獅子が1頭しかいないのです。





奉納がすべて終わると、ササラニシとう歌とともにサシマタ旗頭が先頭にトゥチとアンガー達は2か所のトゥリムトゥ(ムトゥヤという村の創設に関わった古い家)へと移動して、同じように歌と芸能を披露します。

公民館に戻る頃にはもう真っ暗、、ちょうどスーパームーンで綺麗に満月に照らされて、、、なんとも贅沢な気持ちになれましたよ。

最後、公民館にてツヅミ。
リハーサルのときと同じように、奉納した人以外でも芸能を練習したすべての者が次々に芸能を披露します。






この頃にはお酒も入り、、だいぶはしゃぎすぎました。。後の始末、、、
あとから先輩(おじぃ)におしかりをうけるという・・、毎度のことですが。。。



二日酔いでむかえた3日目は、ウィヌカー儀式と村清めの日。

朝から村の水源地周辺の草刈りと掃除、井戸の掃除を行います。


シーシャ頭を先頭に、山のふもとの奥にある昔村人が暮らし始めたときに使っていた水源の地にて水恩の感謝を捧げます。



公民館に戻って来て、ガーリー。





村清めはサシマタ頭をもって村中をドラ打ちとともに廻ります。


今年は、13年ぶりに、隣村の祖納との交流会もありました。

学校のグランドにて。 なんといもいえない興奮がありましたね~。

いつもお互い自分のところの節祭に出ている為、見たことがない隣村の芸能に皆感心していましたよ。

同じ節祭だけど、やり方や内容が全く違うので、面白いですね。


自分で言うのもなんですが、、よく頑張ったと思います。
来年はもっと良い節祭が行えるようこれからまた精進します。




皆さまも、ぜひ島の行事を見に来てくださいね。☆



5日間の海情報は、また追ってぼちぼちアップしていきますので、お待ちください。



こうへい

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西表ダイビングサービス・トネリコ
代表、齊藤幸平(こうへい)

〒907-1542
沖縄県八重山郡竹富町字西表969
TEL/FAX 0980-85-7053
携帯 090-5109-4701

URL http//:www.ids-toneriko.com/

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