原作のダイジェストで 人間界へ恩返しに行った
鳳九のエピソードから・・・
鳳九が帝君の侍女をしていた時 司命星君に一つ
貸しを作った事があり、司命が その貸しを返すため
帝君が人間界に輪廻した時 鳳九にその事を教えて
くれた。帝君の輪廻は極秘だったという。なのに
叔母の白浅が知っていて ここに来た事に鳳九は
驚き 自分を連れ帰る爲?と自分で荊の鞭を持って
叔母に謝りに行く。自分を連れ帰らない代わりに
これで打ち据えて 許してください・・・と
「不肖な姪ですが 以前東華帝君に大きな恩を
受けていながら なかなかその恩を返す事が出来ず
にいたので、 帝君が人間に輪廻したこのタイミング
を借りて恩を返したいのです。姪は 帝君が14歳の時
彼の夢に入りこみ 彼の手に入らぬと思っている
願いは何かときいてみました」
白浅「その 石から生まれた東華は 何と言いました?
まさか、富や地位よりも ただ一途に自分を想って
くれる人が欲しいと?」
鳳九は驚いて「姑姑は さすがに
素晴らしい洞察力をお持ちなのですね!」
白浅は お茶を吹き出してしまった。
この人間界の東華は・・彼は、彼は
こんなにも人間くさくなってしまったのね。
鳳九は顔にかかったお茶をぬぐうと 嬉しそうに
続ける「おそらく 帝君は転生した幼い頃から
人心の無常を経験したからなのだと思うのです。
だから一生 そばにいて一途に自分を愛してくれる人
を求めたのです」
「だから(青丘では禁忌の両生呪まで使って
人格を変え)貴女は自分自身までつぎ込んで
しまった?」
鳳九は司命星君に帝君の運命簿を見せてもらって
帝君が37歳の生誕祭で美女と出合い、心から愛する
が その美女が愛したのは息子である元貞だと
知った。結局 自分を一途に愛する人とは出会えない
うえ、最愛の人に裏切られる運命だった・・・
鳳九は 帝君が美人に出会って 劫を経験する前に
せめて自分が帝君を 一途に愛する人になり、願いを
叶えてあげたいと 幽冥司の冥司の力を借り、
死ぬ運命の陳貴人の身体を借りて後宮に入ったのだった。
白浅は 以前 鳳九が帝君の冷淡な態度にどれ程傷ついた
かを思い、人間に輪廻した今頃一途に愛してくれる人を
望むなら 神仙の時にもその思いを持ってくれていたら
鳳九の恩返しはとっくに済んでいたのに・・
と ため息をついた。
鳳九のほうも 人間界へ来たものの 一度恋慕の想いを
断ち切った心を 再び蘇えらせるのは難しく 仕方なく
禁忌の両生呪を使って 日中は陳貴人の性格で帝君に
激しく恋慕し 日没に術が解けるようにした。