みのろうの釣り雑記

東京湾を中心とした釣り雑記です。
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マゴチの神経締め

2012-10-18 23:25:53 | 釣魚料理(マゴチ)


======2016年6月7日追記======

神経締めの方法ですが、「マゴチの神経締め その2」をUPしました。
こちらの方法の方が簡単でおすすめですので、詳しくはこちらをご覧ください。

なお、神経締めを行う趣旨なんかは引き続き下記の記事をご覧ください。

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今日はマゴチの神経締めのご紹介です(^^)/
前回ご紹介したマゴチの活け造り記事の最後に、「鮮度保持の方法」としてチラッと話したものです。

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今回は少々エグイマゴチの流血シーンがでてきますので、そういうの好きじゃない方はスルーしてくださいm(_ _)m
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で、神経締めの前に、「魚を締める理由」をご紹介します。
私もあまり詳しいのでえらそうなこと言えないのですが。。。

【なぜ魚を締めるか】
まず、魚は死ぬと、死後硬直して、その後腐敗へと進みます。
この死後硬直は、魚の中のATPという物質が無くなると始まります。
(ATPとは「アデノシン三リン酸」の略で、要は生物のエネルギー源です。)

それで、長く魚の鮮度を保持したい(=死後硬直を遅らせたい)場合は、このATPの初期の消費をなるべく抑える処置が必要です。
そもそもATPは魚が暴れたりすると消費します。
特に死ぬ間際、悶絶しながらそれでも生き長らえようとするとATPの消費が激しくなります。
だから釣り上げて放置して苦しませながら死んだ魚は、ATPが消費されて死後硬直も早まります。

逆に、魚を暴れさせずに元気なうちに即殺してATPを保存しましょう(=死後硬直を遅らせましょう)というのが、魚を締める一般的な理由です。
(その他、締めると同時に血抜きもして、生臭さを抑えるということももちろんあります。)



【マゴチの場合】
ええと、マゴラーの皆さんには当然の内容なのでスルーしてください(^^;)

上記を踏まえてマゴチの場合を考えてみると、確かにイケスで死んじゃったような魚は苦しんで死んでいるので、すでに死後硬直も進んでいることが多く、、、
こういう魚は身も白くて、血も回っていて捌きたての魚に比べると美味しくないです(^^;)

逆に、イケスから出して直ぐに締めた魚は、その後の死後硬直するまでの時間も稼げるので、当日なら死後硬直する前のプリプリお刺身が食べられます。
だから、マゴチの場合は締めることを絶対にお勧めします。
(もちろんこれは、捌きたての透明プリプリお刺身が好きな人の場合です!柔らかい白い身のお刺身が好きな方は、締めることにこだわる必要はありません ^^;)

締める手順はこんな感じです↓

1.頭の後ろに、背骨まで包丁を入れます

エラの付け根の辺りです
(ひっくり返して、この反対の白い面を刺してもOK!)

2.しっぽの付け根の骨まで包丁を入れます

これは血抜きのためです

3.氷の入ったクーラーに「水を張らずに」マゴチを入れる
(この場合、ペットボトル氷の方がおすすめ)


以上!簡単です!
要は、即殺と血抜きを速攻でする!その後腐らない程度の温度で運べればOKという発想です。

ここでポイントは、氷水に入れず、あくまで冷蔵庫に入れるイメージでそのまま入れるという点です。
氷水に入れてしまうと、魚体温度が下がり過ぎて死後硬直が進みますので、そうすると透明プリプリお刺身にはなりません。
(ちなみに、アジやサバ、シロギスなど、比較的足が速い魚は氷水に入れて急激に温度を下げた方が良い場合もあるので、これは魚によってだと思いますが・・・)



【マゴチの神経締め】
それで、通常は上記のように締めればOKだと思ってますが、より一層死後硬直を遅らせて捌きたて透明プリプリお刺身に近づける方法として、やっと表題の神経締めの登場です。
(前置きが長すぎてすいません 汗)

これは、死後も神経細胞がATPを消費してしまうことに着目して、神経をつぶしてより一層ATPを保存して、死後硬直を遅らせてしまおうというものです。
(世間では、特殊な神経締めをして、暴れさせず活かして鮮度保持する技術もあるようですが、通常そんな高度技術は素人には無理なのでここでは省略します ^^;)

方法はこんな感じです↓(写真えぐくてごめんなさい ^^;)

1.締めるときに少し広めに切り、背骨を完全に切断して折り曲げ、神経の穴を探す

神経の穴は図解するとこんな感じです。
最初はわかりにくいですが、慣れればすぐわかります。

2.神経の穴に、細い針金を奥まで刺しこむ

中まで入れた瞬間、「ビクビクっ」っと動いてその後一切動かなくなればOKです
(針金は神経締め専用のものもありますが、私は100均の細いロールの針金を使い捨てしてます。)


以上です!
それで、その効果ですが、印象的には通常の締め方よりも、「気持ち」身の透明度が継続する感じです。
ちなみに、活かして持ち帰って、捌いてすぐ食べる場合はこれをやる意味は皆無です(^^;)
あくまで、死後硬直をちょっとでも遅らせられるという手段の一つという位置付けですね。

私の場合は、釣り終わって船の上で締めるときに、余裕があれば神経締めをついでにやります。
午前船で神経締めして、その日の晩に食べる分には、通常締めただけよりも美味しくいただけますよ(^^)/


持ち帰って、こんな感じ↓に身の透明感があれば、大成功ですね!

あ、これは活かして持ち帰ったものを捌いた直後のものです(^^;)
これを理想状態として、できる限りこの状態で食べられるように「締める」ということです!

皆さんもよかったら試してみてください(^-^)/


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6 コメント

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Unknown (ハル父)
2012-10-20 14:57:18
アデノシン3リン酸とか聞くと頭痛の種なんですけど、コチは美味しいですね。

やっぱりちゃんと〆て初日が臭みも全くなく美味しいですね。

でも、なかなか神経締めまでやってませんが。。。
返信する
>ハル父さん (みのろう)
2012-10-20 23:32:46
ちょっといらん話多すぎましたかねf^_^;

コチは、基本的に締めれば美味しいですよね!
逆に、最悪なのは夏場イケスで死んで高水温下、プカプカやってた魚です。。。

神経締めは、あくまでプラスαぐらいで考えとけばよいかと思います!!
返信する
食べ比べ (ウチ●)
2012-10-20 23:40:57
段々脂が乗ってきましたネ。
透明のブリブリのやつでチマチマヤる晩酌が最高。
先日、遂にグーフーを捌いてみた(初)んですが、どちらも甲乙つけ難い美味でしたね。ニベも併せて「豪華白身三点盛り」になりました。(Nさんの釣果ですが・・・(^^ゞ。)
返信する
>ウチ●さん (みのろう)
2012-10-22 12:38:27
やっぱり脂乗ってきてますかね!?
今回のやつはやけに美味しいと思っていました。。。笑

ウチ●さんも透明お刺身派なんですね~!
フグは私も食べてみたいと思いつつ、いつもびびってやめといてますf^_^;
(簡単に捌けましたか!?)

でも豪華三点盛はうらやましいです…マゴチの外道って、サメとエイ以外はおいしい魚ばっかりですよね(^^ゞ
返信する
簡単でした! (ウチ●)
2012-10-23 00:51:32

捌き方自体はホントに簡単でした。(ほぼメゴチと変わりません・・・。)よく洗え、と。
社長が言うには「ショウサイに似てるけど腹がザラザラしてるのがヤバイやつだから・・・」とのことで、確かめてもらったら「大丈夫」とのことで持ち帰りました。
あくまで自己責任の世界です・・・無論カミさんは食べませんでした。(子供に言ったら絶対食べたい、というので夜中にコッソリ。)

マゴチは切り口が少し虹色になってきましたね!(^u^)
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>ウチ●さん (みのろう)
2012-10-23 20:42:26
なるほど、ショウサイフグかどうかの判断と、良く洗うということなんでしょうね。
確かに自己責任の世界ですね~でも気になるので、、、今度釣れたらやってみてしまうかもしれません(^^ゞ

ケンケンさんのブログに紹介されていた、秋の深まった頃の虹色マゴチも気になりますね~!
濱生カップでは、順位に関係なく是非ともマゴチ1本釣りたいものですww
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