<防潮堤施工ミス>
村井知事、気仙沼市を訪問
県対応を謝罪「地域住民に迷惑を掛けた」
河北新報 オンラインニュース 2018.10.1
宮城県気仙沼市内湾地区の防潮堤高を宮城県が誤って施工した問題で、村井嘉浩知事は1日、気仙沼市を訪れ、菅原茂市長と住民団体のメンバーに対し、防潮堤を造り直さない方針に理解を求めるとともに、これまでの県の対応について謝罪した。県は同日、間違った高さの防潮堤工事を再開した。
村井知事は市役所で菅原市長と「内湾地区復興まちづくり協議会」の菅原昭彦会長らと面会。(1)安全性の確保(2)街づくりが遅れることへの懸念(3)技術面の難しさ(4)入札不調の恐れ-などを理由に、住民が求める造り直しには応じない方針を改めて説明した。
村井知事は「地域の皆さんは造り直しを求めているが、これ以上時間を引き延ばすことはできない。住民が求めるミスの原因と経過、責任と処分については今後も丁寧に説明していきたい」と述べた。
村井知事は5月の会合で造り直しを求める協議会の意見を「県民の理解が得られない」などとして覆したことにも触れ、「協議会での私の発言や職員の対応の悪さで地域住民に迷惑を掛けた。深くおわびしたい」と謝罪した。
協議会は4日に開く会合で今後の対応を決める予定。菅原会長は「間違えたことを造り直してほしいと要望するのは正しいことだ。県は、深まった不信感を払拭(ふっしょく)する努力を続けてほしい」と求めた。
防潮堤を計画より22センチ高く造ったミスは3月に発覚。県は背後地をかさ上げし、見た目の高さを抑える対案を提示。造り直しを求める住民と県の協議が平行線をたどる中、市はかさ上げ工事を先行し始めた。
2018年10月01日月曜日
☆
工事再開は許されない!
から謝罪はいらない。ミスの修復を!!
1)村井知事は菅原市長はだませても、気仙沼市民をだますことは出来ない。「住民に迷惑をかけた」は空(から)謝罪。間違ったまま工事の再開(宮城県)、先行かさ上げ工事(気仙沼市)は許されない。理由はどれも取ってつけただけのもの。
2)村井知事は津波災害の風化を味方として、県民の関心離れを読みながら提案している。沿岸住民は県民の全てではなく沿岸部のごく一部の住民だという意識。 県民全体が防潮堤に関心をもっているわけではないという思い。これらの知事の思いは、津波被害の風化を一層促進し、県民の津波防災の意欲や一体感に水をかけるものだ。反省してもらいたい。
3)予算、予算というが防潮堤の予算は厳密には全て国の予算である。国民の税をベースに、国が防潮堤予算を策定したものである。防潮堤工事は基本的に国民に対する負託であり国民に責任をもつ事業である。ミスを修復しないと言う考えは通らない。
4)ミス修復分の予算は県が負担しなければならない。知事はミスの謝罪をして自分と職員の処分を決め、速やかに設計・施工側業者との責任割合を決め、県の持ち出し予算または予備費の使用を議会に承認してもらわなければならない、それがスジである。県の持ち出し分はそれほど大きいものではないように思う。知事の謝罪を議会が承認しなければ辞職か議会解散をして県民の裁断を仰ぐことになる。
5)知事がそのことを躊躇するのには、県の予算を持ち出してまで防潮堤を造ることに疑問があるからであろう。防災効果など防潮堤そのものに対する不信、「県の予算を使ってまで防潮堤はいらない」それが知事の本音かもしれない。おかしなことである。
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