何でハーフマラソンを走るのかというと、はっきりいって、マゾヒスティックな喜びからである。10キロだと、そういうことはないのだが、たまのハーフになると、18キロあたりから肉体に変調が現れる。
ワシの場合、膝頭が悲鳴をあげ始める。左右交互に激痛が走り始めるのだ。膝頭が痛くなるので、ひざを曲げないように走り出す。こうして、かばいながら走っていると、今度はアキレス腱が痙攣を起こし始める。
右のアキレス腱がピクピクとつり始め、これが収まると、まもなく、今度は左がつりはじめる。歩けばよいのであるが、プライドが許さない。朽ち果ててでも完走してやると思うと、徐々にランニングハイ状態になる。これが最後まで続く。
しんどいはずなのだが、あとで思い返すと、ほのかにスイートで甘美な体験として思い起こされる。きょうも、仕事しながら、昨日の思い出に浸って、にやついていた。ちなみに、4月の吉川なまずマラソンに申し込んでしまった。なまずマラソンは4年連続の出場である。種目はもちろんハーフである。