小学生のころ、学研の雑誌の付録に「深沢選手物語」というちっちゃな小説がついていた。けっこう何度も読み返したものである。
内容は甲府工で甲子園に出て、広島カープに入った深沢選手がいったんは挫折するのだが、孤児院の院長先生の言葉にきっかけを得て、立ち直り一軍の試合に出れるようになったという話である。
その孤児院の先生の言葉はこんなんだった。「人間はその場その場を一生懸命やれば、もうそれでええんじゃ。」。この言葉に感銘を受けて、深沢選手はひたむきにボールを追った。
もうその本はないし、詳細も忘れたが、何だか時々この話を思い出す。もう30年、いや40年近くたっているのに。
それにしても便利な時代になった。検索したら、深沢選手の経営するバッティングセンターがかかった。