オープンマイクへ行ってみたら、ちょっとうまそうなやつらが、テーブルに楽譜を広げてワイワイやっていた。ちょっと嫌な予感がしたが、的中であった。全然他の人の演奏を聴いていない。拍手もしない。
自分たちがステージに上がると聞いている人を全く無視。ずっとちんたらちんたらステージ上で練習しているのである。やっとまともに歌ったかと思って、拍手してあげてもお礼もない。練習だから、お礼などいらないのだろう。その辺がそもそもほかの客と違う。持ち時間も長い。いつまでたっても回ってこない。
店も客だからあまり表立って注意できない。もう来るなくらい言ってもよいレベルであった。ワシはばかばかしくなってすぐ帰った。気の短い奴なら切れると思う。
べつにライブハウスに限らないが、自分のことしか考えず、勝手なことばかりする連中はいる。オープンマイクであっても、そこにはルールがある。
野球を見てたら、死んだ父親のことを思い出した。ヒットエンドランのことである。
子供のころ、野球を見ていると、ヒットエンドランという言葉が出てくる。意味がわからないから、人に聞く。今なら、検索すればよいのだが、当時はそんなものがない。母親は野球がわからないし、物知りのおじも野球は興味がないから、しかたがないから父親に聞いた。
しかたがないというのは、父親に聞いてもろくな答えが返ってこないからである。なにしろ、人にものを伝えるのが苦手だ。こども心にわかっていた。
このときも、たしか、「ヒットは打つ。ランは走る。走りながら打つということや」としか答えなかった。やはり意味がわからない。バッターボックスを小走りに走りながら打つということか。もう一回聞いて「走りながら打つのは球が見にくいやろ」といったら、もう一回いった。「走りながら打つんや」。以後、同じことの繰り返しである。
とにかくまともにモノを教えてくれたことがなかった。「ランナーが盗塁する、そのタイミングで見逃さず打つ」。それだけのことが伝えられないのである。母親の話では面倒くさいからだという。万事がこんな調子である。
そのくせ、家族の前でネガティブな話ばかりする。何度もそのせいで人生につまづきそうになり、実際、つまづいた。学歴とか世間体にこだわる人だったが、本当にこどもにしたら迷惑な人だった。何もかも面倒なら、だまっていればよいのに。
なさけねえ記録だが、何とか完走できた。楽なフルマラソンなんてあるわけないが、このマラソンはしんどかった。海沿いを走るのがウリだが、景色を見ている余裕なんてない。
車で行けないのがつらい。温泉にも入れず、筋肉痛を抱えたまま家まで帰ったら、翌朝、起き上がるのにも苦労している。
来週は光が丘の１０キロ。２４日がつくばマラソン。やるしかないぜ。
コンビニで立ち読みする人間の心理がわからない。明確にいうと、恥ずかしくないのだろうか？
立ち読みしている人間は絶対本を買わない。買うなら立ち読みしないからだ。だらだらと何十分もネクタイを締めて立ち読みする連中は、たぶん、コンビニの雑誌のコーナーは医院待合室や喫茶店に備え付けしている新聞雑誌と同じだと思っているのだろう。
それが間違いだということは、誰かが教えてくれることではなく、自分で社会常識の中で認識することであるから、立ち読みしている人間は常識が行き届いていないということになる。いいかえれば、常識外れである。
本屋で当たり前のように立ち読みしている人間を見ると、俺はバカだぜ、低能だぜとアホ面を主張しているように見えてしかたがないのはこのためである。
