突然の訃報。
同僚の死。
未だ信じられない。
3日ぶりに会社へ行った。
それがもう告別式の日。
連絡ひとつもなく、まさに寝耳に水。
そこにいるべき人は、もう既にいなくなっていた。
年明けも会社で会った。
年末からずっと調子が悪いと言っていた。
入院するかも知れないと聞いた。
でも明るく話していた。
見舞いに行く間もなく、それはあまりにも突然に。
多くを語るつもりもない。
少なくともそれは、無用なことであろう。
ただ一歩下がってみて思うのは、このどうしようもない社会の矛盾。
世の中には仕事が無くて困る人が、ごまんといる時代なのに。
なぜ。
なぜこんなことになるのだろう。
ただそれを聞くのは、彼に対して失礼にあたるようにも思う。
彼が泣き言を言っていたならともかく、最後まで頑張ったのだから。
私には何も意見することはない。
なぜ。
ただ、なぜと問うしか術はない。
奇しくも一昨日、中古のCDショップで買った浜田省吾。
J.BOY。
特にファンだったわけではないが、なぜか目に留まり聴きたくなって購入した。
フォークからロックへ。
ハマショーが一番元気だった時代のように思う。
好む好まざるにかかわらず、あの時代にいた人間ならば、少なくとも何曲かは必ず耳にしている曲があるはずである。
私もその一人。
友人に熱狂的なのが一人いて、知らず知らずのうちに何曲かは聴き覚えていた。
1986年といえば、ようやくカラオケが世に出始めた頃で、同世代はみんな一度はハマショーを歌った。
有名なのは「J.BOY」、「もうひとつの土曜日」、「路地裏の少年」なのだろうが、なぜか私の心に強く残っていたのは「A NEW STYLE WAR」という曲。
思えば、自分のことと同じように、世界のことを憂いていた青い頃。
この頃から、問題提起だけは得意だった。
何の自慢にもならない。
もしかしたらあの頃から、私は何も進歩していないのかも知れない。
今日もまた、私は問題提起だけしかすることができないのだから。
そして、J.BOY。
十数年ぶりに聴く。
今の自分が、”J.BOY”そのものだった。
笑えない冗談かと思った。
彼は、最後まで自分に立ち向かったに違いない。
心から御冥福をお祈り致します。