たぶん人生で一番お金がなくなった５０歳の３月。
もちろん、銀行にもない。
３月末の給料日前日の晩。
財布の中のなけなしのお金で最後に買ったのは、お寺の旅行雑誌とタバコだった。
次の日が給料日でなかったら買わなかったろうけれど。
最後に財布からは１００円玉すら消えた。
まあ失業してるわけではないし、今月以降は少しばかりの見込みもある。
節約しなければならないには変わりないけれど。
５０代は節制だ。
ちょうどいい区切り。
とにかく、５０歳になった３月は人生で一番経済的な底辺であったと書き留めておく。
普通の現代人ならば、光熱費、食費、養育費、通信料などが一番の出費なのだろうが、自分の場合毎月一番出費のウエイトを占めているのは高速代とガソリン代。
今思えば、あまりにも日々の時間がなさすぎるのが原因だったと思う。
確かに稼ぎは必要だか、車通勤は稼ぎ以上の必要経費だったように思える。
確かに自分のために浪費もしたが、独り者の遊ぶ金など妻子持ちの苦労を思えば出費など微々たるものだ。
社会の一員として税金や保険代をちゃんと納めるためにも、今後切り詰めるところはちゃんと切り詰めなければ。
ものは考えよう。
３０代まで意味もなく頑張ってきた貯金を、４０代で一度すべて自分のために使い切っただけのこと。
そう思えばいい。
それなりに楽しかった４０代。
だが、まだ人生で本当にやりたいことをやってきたわけではない。
やりたいことをやるために、中途半端な浪費はやめる。
やりたいことをやるために、頑張って働いて稼ぐ。
ただそれだけのこと。
