どんこの空(そら)に 。

きっと何かが足りない~それを探す日記~

”LJS”≠「色物レース」。

2007-11-06 | 競馬余談
写真 (「LJS2006」 名古屋ラウンド 別府真衣騎手(高知))




激しいですね。。。
LJS(レディースジョッキーズシリーズ)の話です。
水沢競馬場で行われた第1ラウンドの2戦は、どちらのレースも接戦、大混戦のレースでした。
道中も、各馬出たり入ったり入り乱れた激しい内容。
考えてもみれば、このレースは主催者ならびにスポンサーの「企画レース」とはいえ、決して「余興レース」として行われているわけではないのですから、当然といえば当然。
だた女性ジョッキー限定のレースであるというだけで、他は一般レースと何ら変わりはないのです。
地元のジョッキー以外はほとんどが”初めてのコース”、”テン乗りの馬”、一緒にレースをすることもほとんどない面々での戦いなのですから、必然的にこういったレースになるのでしょう。




各ジョッキーを見た感想としては、皆川麻由美騎手は地元ということもあって落ち着いた騎乗が目立ったという印象。
第1戦では、先行2~3番手から直線抜け出し見事優勝。
2戦合計ポイントでトップに立ちました。

名古屋の山本茜騎手は、まさに他馬や他ジョッキーを蹴散らした?という印象。
精神的な強さ、ギリギリのところで勝利のポイントをキチンと押さえていくあの勝負カンは、彼女の常に勝ちに行く姿勢をよく表していたような気がします。
勝っても負けても、お金を賭けているファンにとっては相変わらず頼もしい限り。

この第1ラウンドで一番目立ったのは、やはり別府真衣騎手のレース運びの巧さでしょうか?
2戦共に微妙な力量の馬を、レース展開を読み、馬を巧みに操っての立派な総合3位です。
まだ19歳。
一番伸びシロもあるはずのジョッキーです。
このまま行けば今後、彼女が日本の女性騎手の記録をどんどん塗り替えていくような記憶に残るトップジョッキーになることは、ほぼ間違いないことでしょう。

午房平山の両浦和ジョッキーは、レースの中での小さなミスが最後まで響いて少々残念。
積極的なレースであれ、抑えるべきレースであれ、勝利のために押さえるべきポイントを押さえられなかったことは、普段の騎乗数の少なさも少しは影響があるのでしょうか?

名古屋の500勝ジョッキー宮下瞳騎手は、地元名古屋での騎乗同様に無難にまとめての総合6位という結果に。
第2戦では珍しく積極的に”勝ちに行く”競馬を見せてくれましたが、それがかえって裏目に出てしまった感もあります。

JRAの増澤西原両ジョッキーも大健闘。
特に増澤由貴子騎手のソツのない騎乗フォームの美しさには感心しました。
第1戦は掛かり気味の馬、第2戦はズブい馬とタイプが違ったクセのありそうな2頭の騎乗で、本人自身がリズムに乗り切れなかった感じもあったでしょうか?
現在騎乗数は少なくなったとはいえ、さすがは”10年ジョッキーだ”と少しだけ見直しました。
西原騎手は騎乗馬のせいでしょうか、両レースとも少々ドタバタした感じのレースになってしまいました。

他ジョッキーはいかんせん騎乗馬に恵まれなかったということでしょう。
まだ残り4戦ありますし、逆転を目指して頑張っていただきたいですね。




女性、女性・・・と言いますが、いざレースともなればそんなことは関係ありません。
たとえファン拡大のための「企画レース」とはいえ、そこで行われるレースひとつひとつの中身をじっくり見れば、その展開やかけひきの面白さなどは一般のレースと何ら変わりもないようです。
もちろんファンへの配当だって同じですし、関係者への賞金だって同じ。
だから、たかが「色物レース」というなかれ。
この水沢ラウンドの2戦を見たら、改めてそれを再認識することになるでしょう。
巧い下手は個々の問題であり、決して”女性だから”という理由ばかりではないのです。
男性との精神的なパワーゲームに負けないような心の強い女性ならば、今後、物凄いウーマンジョッキーが現れることも可能性としては十分ありえることだと思います。
ただ、女性特有のコンディション作りの難しさなど、なかなか周りの理解や協力が必要なことも確かでしょう。
大きなレースは、何千万、何億という大きなお金が動きます。
そういった意味で、馬主や調教師としてみてもなかなか期待の有力馬には乗せづらいという部分もあるのかもし知れません。
不粋な話ですが、所属の調教師というのは女性騎手の体調管理も行っているのでしょうかね?
騎手側としても、自身は個人事業主のようなものですから、自分の不利な情報は守られる権利があるのかも?
プライバシーの問題も絡んでくるのかも知れませんし。
う~ん。。。
まだまだそんな話をするようなジョッキーはいないから問題にもならないのでしょうが、もしかしたら?いずれはそういった事も話し合わなくてはならない時代が来るのかも知れません。。。
・・・・・いや、すでにもうそういった予感は十分にありますので。








女性ジョッキーが国際GⅠ競走に。。。
そんなことにでもなれば、スゴイことですよね。








それでは、また。















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