アイヌ民族、無念の遺骨

　みなさん　こんにちは

　先月20日のNHK・ETV特集「帰郷の日は遠く　アイヌ遺骨返還の行方」を見ました。明治時代以降、東京大学や北海道大学などの研究者が収集し、現代まで保管していたアイヌの人たちの遺骨、計３５体が北海道・新ひだか町と平取町に昨秋、返還されました。番組ではその歴史的な背景から返還までに遺骨がたどった無念の軌跡を描いています。

　平取町に返還された遺骨。北海道の新冠町に住んでいたアイヌの方々は大正時代、その地に御料牧場ができるということで、有無も言わせず平取町に移住させられました。その地に居つき新たな生活を始めたアイヌの方々のお墓を東京大学の研究者らが人類学研究の為にと盗掘し、遺骨を持ち去り標本にしました。その遺骨が長年の返還運動の末、昨秋戻りました。

　そして新ひだか町に戻った遺骨。その遺骨を供養する儀式の為に、アイヌの方々は川から鮭を獲ります。その捕獲にも北海道の許可がいります。遺骨を届けた北大の研究者らは「反省はするが謝罪はしない」と。

　アイヌの方々の土地だったアイヌモシリ（北海道）、土地も遺骨も奪われ、そしてその謝罪の言葉もない。アイヌの方々の、はたまた遺骨の無念を思うと、その理不尽さに怒りがこみ上げてきます。シャモ（和人）としてやるせなく悲しい。

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