みなさん こんにちは
5月の飛鳥史学文学講座は関西大学文学部の乾善彦教授が「歌物語としての『古事記』下巻ー歌物語最終章清寧・顕宗条」と題し講演しました。
乾教授は同講座で一昨年から古事記下巻に登場する歌を読み解いてきており、今回はその3回目最終回でした。天皇になるために兄弟らを殺し日本書紀で「大悪天皇 」とされた雄略天皇の子清寧天皇に子がおらず、雄略の血筋の天皇が途絶えたこと。さらにそのあとを継いだ履中天皇の孫顕宗天皇、仁賢天皇も同じ運命をたどったことを古事記に記述された歌から読み解きました。
古事記全体については推古朝までの歴史を記しながら聖徳太子の記述がないことから、実は未完成だったのではないかとの説に同調しながらも、古事記下巻が仁徳から仁賢までの9代にわたる仁徳系天皇時代については歌物語がありながら、仁徳の系譜が途絶えた後の継体天皇からの記述については系譜記事のみで終えているのは、「人の世のはじめ」に位置する仁徳朝の記述を完成させたという意味では完結しているとも考えられると。
結局、古事記が完結しているのか未完なのかは、闇の中になりました。
日本書紀では大悪天皇とされている雄略について、古事記の雄略の部では歌物語と言っていいほど多くの雄略の歌を載せている。万葉集巻1の巻頭歌が雄略の歌なのは、歌の内容もあるが、天皇のもっとも重要な役割の一つ歌詠みについて雄略を高く評価していて、それは古事記と呼応していると。
それにしても、アイウエオの「オ」と「ヲ」、オが大きいや上、兄を示していて、ヲが小さいや下、弟を示している。万葉の時代に、男女が山に入って歌を詠みあいながら伴侶を探す「歌垣」という風習があって、今でいう「合ハイ(合同ハイキング)」みたいやなと思いながら、合ハイ自体が「古っるいなあ」と感じたり。
その帰り、関西大学元理事長で飛鳥史学文学講座を創設した森本靖一郎さんの當麻寺にあるお墓にお参りしました。ちょうどこの日が3回忌でした。

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