みなさん こんにちは
6月の飛鳥史学文学講座は作家で関西大学客員教授の玉岡かおるさんの「万葉人と大海原Ⅱ」でした。北前船を操る海商・工楽松右衛門の一代記「帆神」が昨年新田次郎文学賞に輝いた玉岡さんにとって、海洋交易の歴史は専門分野です。
話は、淀川の出口が放出(はなてん)と呼ばれ、河内平野は淀川と大和川がそそぐ大きな湖で、上町台地の突端が難波津と呼ばれる波の難所だった万葉のころにさかのぼります。仁徳天皇が上町台地に水路「堀江」を築き、その河内の湖の水を大阪湾へ流した様子。丸木舟から、組み立て船と丸木舟の間の準構造船、そして組み立て型の構造船へ変化していった過程。遣隋使船から遣唐使船への流れを、外洋への熱情、あこがれを抱いた万葉人のロマンとして説いていきます。
面白かったのは遣唐使と同時代に遣渤海使が日本海を行き交っていたこと。若狭や越前が日本側の拠点となっていたと。この話を聞いてすぐに思い浮かんだのは越前で育ったとされる継体天皇です。都から遠く離れたそんな田舎出身者がどうして大和の大王になったのか。遣渤海使から時代はかなりさかのぼりますが、日本海を通して、大陸と越前の交流が当時もあったとすると、その越前は先進の文化を取り入れられる裕福な地だったとも考えられます。継体がその力を持って大和の頂点にたどり着いたとしてもおかしくはありません。
講義の後、そんな話を玉岡さんに向けたら、答えはありませんでしたが、「にやっと」されていました。
7月の飛鳥史学文学講座は9日午後1時から明日香村中央公民館で開きます。関西大学非常勤講師の今村文昭さんが、「持統天皇と中尾山古墳、高松塚古墳との関係」を探ります。とても面白いお話になるでしょう。参加ご希望の方は司元までご連絡ください。
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