みなさん こんにちは
6月の毎日21世紀フォーラムは東短リサーチ社長加藤出さんが「上田日銀新総裁の課題と金融政策の行方」と題し講演しました。
異次元の金融緩和を進めた黒田日銀総裁から植田和男新総裁にバトンタッチ、黒田政策の是非、はたまた今後その政策を継承するのか転換を図るのかは経済界の注目です。そのあたりを話されましたが、その黒田政策については痛烈な批判を繰り返しました。
まず衝撃的な数字の説明から入りました。IMF見通しによると、2019年から2028年の10年間の日本の実質経済成長率予測は153か国中147位。
異次元緩和を進めた黒田日銀について、ゼロ金利で安易に国債を発行できて、感覚がマヒしている。台湾や北欧などのように国の借入金を増やさずに成長できた国もある。日銀の国債保有残高はGNP比95%。国債で軍事費を賄った戦前でさえ13%だった。
今は財政バブル状態で、いつはじけるか分からない。低成長で借金だけが増えるなら、サステナブルでなくなる。破綻は海外から日本がヤバイと思われ円安が止まらなくなるところから始まる。
ゼロ金利、国債の大量発行は痛み止め政策。インフレを起こして経済成長させるは根本的に間違い。
この100年間で世界のデフレは73例ある。その中で不況は8例のみ。成長とデフレの関連は薄い。1%以下の金利でないと生き残れないような投資をいくらしても経済は成長しない。
根本的な解決には、日本の人口動態問題、デジタル化、企業の新陳代謝に取り組まなければいけない。
今後の世界は、人口増、環境問題、地政学的問題で資源が不足になる時代。ローインフレに戻れない。経済成長のけん引力は教育。
国の借金が1000兆で金利が3%なら、税収の4割が利払いになる。インフレ率が上がり、金利が上がると続けるのが難しくなる。
などと、黒田日銀の政策を批判、転換を促しました。
「これほどひっ迫した財政状況の中で、軍事費を増大させる政策は経済学的に見てどんなものか」と、質問用紙で尋ねましたが、司会に取り上げてもらえませんでした。ぜひとも聞きたかったんやけどな。
それにしてもお昼に出された松花堂弁当、イチジクにかけられていたごまのクリームソース、おいしかった。思わず給仕の方に「吉兆さんにとてもおいしかったと伝えて」と頼みました。
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