何でもかんでも責任を取らされるのはおかしい。
責任には必ず責任分担があり、責任区分は明確にする必要がある。よく最上級の責任者には全ての責任があるというような言い方をするけれども、それは酷なことである。確かに全ての分野にかかわる責任を有するが、上層部の全般にかかわる責任であって、各分野ごとの責任は各分野の責任者が責任を取らなければならないと思う。そして、最も責任を取るべきは直接担当している現場の担当者である。
ところが、公の場で責任を問われるのはほとんど最上級の責任者である。
下っ端のたいした権限を有していない者を相手にしても仕方ないと言うのだろうか・・・。ところが、問題の原因を作っているのはほとんどがたいした権限を有していない下っ端である。上級者の管理責任を問われるとその通りだが、直接の責任は下っ端にあると思うし、ここが最大の責任を負うべきである。規則にない、指導がない、管理されない以前の個人の責任問題である。
全く責任がないというのもおかしな話である。
全く責任がないのは、当該事項に無関係の第3者であるか、当事者であっても全く職務を遂行していない門外漢である。日頃は偉そうな顔をしていて、何か不祥事があると私には関係ないと逃げ回る人はろくな人間ではない。直ちに組織から排除すべきである。なんらかの仕事をすれば結果が生じ、結果には責任がついてまわる。責任を全く負わない人は何にも仕事をしていない人でもある。そんな人は組織に必要ない。
責任を取るためには、自分のやった仕事を反省すればいい。
そうすれば、どの部分が自分の責任で、どの部分が自分の責任でないかを明確にできる。どんな仕事をしているのかを理解し掌握していない人は自分の責任についても不明確なままである。責任感旺盛な人は「全て私の責任です」と言うし、責任感欠如の人は「私には関係ありません」と言う。どちらもおかしい。取るべきでない責任を負うのも、取るべき責任を負わないのも結果において何も改善できないし改善されることはない。
業務を行うに当たって、一番困るのは、
責任の負えないものまで責任を負うことである。いったん責任を負えば、業務は次の手順に進んで行く。いい加減なままで業務は推進される。責任を負わない人は責任を放棄しているので、業務は次の手順に進むことはない。業務は停滞するが間違った方向に推進されることはない。一番の社会の敵は真面目に一生懸命間違った判断をして間違ったことを実行させる人達であり、いい加減な責任を取る人達である。決して怠惰な人達ではない。
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