民主党が党首選びでもめていた。
党内の話し合いで決める意見と選挙で決める意見に分かれていた様である。自分たちの党首を自分たちで選出できない党は最初から組織の問題を露呈しているように見えて仕方ない。通常であれば話し合いで決まるものである。どうしても決まらない場合に止む無く選挙による多数決となる。どちらかというと選挙で決めたほうが中途半端な人選しかできない。一人一人の意見を集約したものが最良の方策とはどう考えても思えない。党の首脳陣が全てを動員して話し合いで決めるべきであり、これができない党は最初からバラバラで統一した考え方も結束力も存在しないことを証明している。
日本人は多数決を民主主義だと勘違いしている。
多数決は民主的な話し合いを尽くした後でも決着がつかない場合の最終的な手段である。通常は話し合いの中で決まってゆく。話し合いの中でいろいろな考え方が生まれ、お互いに討論され、説得し合い、各論は淘汰されて一つの意見に集約され、多くの人がそれに賛同し、その結果を持って実行に移される。正常に機能していれば多数決なんて必要ないのである。ただし、すばらしい考え方を生み出すことができなかったり、それを説得できなかったり、一つの意見に集約できなかったりした時に、それでも結論を出す必要があるときには多数決による場合があるが、これは決して最善の策ではない。
民主党内の話し合いで決めることに反対意見が強い。
党内の派閥や、談合や、古来の悪習や、旧来のしがらみから抜けきらないという。しかし、そんな民主的な話し合いもできないような民主党の体質こそおかしいと思う。それこそ改善すべきで、そんな組織がいくら首脳陣を刷新しても意味がない。はっきり言うと、これまで様々な原因で刷新してきたが、どれも失敗している。今回も、つい最近刷新したばかりではないか。少しは学習してもらいたい。まずは主体があってその主体を取り巻く組織があるが、民主党には主体そのものがなくて抜け殻の組織だけがある印象である。主体となる人も存在しないし、しっかりとした考え方も存在しない。これでは何に賛同し何を具体的に実行してゆくのか皆目見当がつかない。
民主党には党全体を牽引する人材が居ないのだろう。
何かというと、選挙に勝つ、政権を取る、と言うが、それだけの人材と主体となる綱領が見当たらない。ひところ世間を騒がした「マニュフェスト」なるものはどこに消えてしまったのだろう。また次の選挙で目玉として持ち出すのだろうが、党首選びに「マニュフェスト」の「マ」の字も出ないし、党の綱領なり考え方に触れることはほとんどない。なにせ、ヘンテコなニセメール事件で吹っ飛んでしまったような党首陣営なんだから・・・。
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