3月下旬、普通に開幕するはずだったプロ野球はかつてない苦境に直面することとなった今シーズン。
すべてを一から見直さなければならなかった。それでもプロ野球は様々な困難を乗り越え、何とか2020年シーズンを完走。
たくさんの夢と希望と感動を与えてくれた。
コロナ禍に見舞われた異例の2020年を振り返ってみた。
6/19開幕戦 世界を襲う新型コロナウイルスの影響で異例の2ヶ月遅れの開幕。雨中延長決戦となったドラゴンズは見事4年ぶりの開幕戦勝利を飾った。
【9位・濱田達郎支配下へ。】
昨年11/18、度重なる故障により2016年から育成契約となったが、球団はこの日の契約更改の席で支配下登録選手として再契約した。背番号#203から#69へ。
8/4、4年(1588日)ぶりの1軍昇格を果たすも、7試合で防御率6.75と結果を残せず同30日に降格した。来季は進退をかける勝負の年となる。
【8位・未来のドラゴンズが楽しみ】
#2.石川昂弥
7/12のデビュー戦を派手に決めた。この日ナゴヤドームのカープ戦で1軍昇格し、「7番三塁」で即スタメン出場し第一打席いきなり左翼線への二塁打を放った。フル出場し4打数1安打。
#7.根尾昂
8/11、マツダスタジアムのカープ戦、新時代の幕開けを告げる一打が右翼前へ転がった。プロ通算17打席目でついに「H」マークが灯った。
#60.岡林勇希
7/30、マツダスタジアムのカープ戦、プロ3打席目で初安打。
入団後に投打二刀流から決別した俊足好打の18歳が快音を響かせた。
ウエスタン・リーグ成績
64試合 打率.285(リーグ3位) 15打点。優秀選手賞に選ばれた。
【7位・迷采配】
名采配ではなく、迷采配で大炎上…。
シーズン前半、最下位にあえぐドラゴンズは〝采配ミス〟が目立った。象徴的だったのが7/7、ヤクルト戦で1点を追う延長10回二死満塁の逆転サヨナラ機に、野手を使い切っていたため、投手である「代打・三ツ間」を送って空振り三振でゲームセット。これはそもそも、その前のバッテリーの交代の順番を間違えたり、31人の選手登録枠をフルに使わないなど、ここまで不可解な采配を連発し大炎上した。
7/24のタイガース戦、2-5と逆転負け。
試合後の与田監督は敗戦の責任を一身に背負った。1点リードの7回に一死満塁のピンチを招くと、4番手として岡田を投入。すると、北條に走者一掃の逆転適時二塁打を浴びるなど、この回に一挙4点を失い、試合が決まってしまった。
しかも、北條の打球は間が悪いことに前進守備を敷いていた左翼・福田の頭上を越えた。もし、定位置だったら…。試合後、前進守備を指示した意図について与田監督は「あれが例えば速い打球でゴロが抜けた時にアウトにできたら、そういう質問にはならないと思う。あれが定位置にいたらどうだったのか、それは我々には分からないけど、結果的に前に来て頭を越されて点が入っているわけだから、それは結果論として采配ミスと書いてもらって構わない」と話した。
【6位・ネーミングライツ】
ナゴヤドームは12/10、医療品メーカーの興和とネーミングライツ契約を結ぶことで大筋合意したと発表した。契約期間は2020年1/1から2025年12月末まで。これに伴いプロ野球・中日ドラゴンズの本拠地ナゴヤドームは来季から「バンテリンドーム ナゴヤ」に変更される。
【5位・ベストゲーム、逆転サヨナラHR2発に胸が躍った!】
🚀 7/10、球場に歓声が戻ってきた。上限5000人の条件付きながら有観客での開催を開始した。ナゴヤドームは4958人が来場した。同点の延長10回にビシエドが左中間スタンドへ本塁打をたたき込み、3―2でサヨナラ勝ちした。1点を追う9回に追いつく粘りを発揮。まぎれもなく、ファンの後押しを受けた勝利だった。
🚀🚀 ドラゴンズが劇的なサヨナラ勝ち!今季2度目の5連勝。
先発の松葉が5回無失点と粘り2点リードし、6回終了時点でリードならここまで31連勝中。7回は3番手の福がパーフェクト救援を見せたが、8回を託した祖父江が3点を失い逆転を許した。それでも1点を追う最終回。2死2.3塁の好機を作ると、周平が阪神守護神・スワレスから起死回生なの左翼席へ飛び込む6号逆転サヨナラ3ランを放った。
こんな試合を見せられたら興奮を抑えられるわけがない。
【4位・中継ぎ抑え投手の確立】
シーズン後半、大きくクローズアップされた数字がある。6回終了時にリードした場合の連勝記録だ。実に37連勝。福、祖父江、R・マルティネスで構成する勝利の方程式の盤石ぶりを示す「救援神話」が始まったのは7/28の広島戦だった。
7年目の祖父江は開幕から安定感抜群の投球でブルペンを支え、チームトップの54試合に登板し2勝0敗28ホールド、防御率1.79の好成績。5年目の左腕・福は53試合で5勝5敗25ホールド、防御率3.55で飛躍のシーズンだった。
21分の21。この数字が語るのは、R・マルティネスが100%の確率で任務を完了したということ。セットアッパーで開幕した今季は途中からクローザーに配置転換。リーグ2位の21セーブを挙げたが注目すべくはセーブシチュエーションでの登板機会も21だったということ。
【3位・8年ぶりAクラス】
11/5、本拠地ナゴヤドームでのDeNA戦に2-0で勝利し、今季の3位以上が確定した。
今季118試合を終えて59勝54敗5分とし、4位DeNAとの差を3.5ゲームに広げ、残り試合は両チーム2試合で抜かれることがなくなった。
Aクラス入りは2012年以来8年ぶり。
【2位・吉見一起引退】
最後は右手でプレートをなでてマウンドを降りた。11/6、ヤクルト戦。本拠地ナゴヤドームの最終戦で吉見一起が15年間の現役生活に別れを告げた。2009年に16勝で最多勝のタイトルを獲得。その2年後の11年には18勝で2度目の最多勝と1.65で最優秀防御率の2冠。驚くほどのスピードも変化球もなかったが、吉見には“精密機械”と呼ばれるほど抜群の制球力があった。ていねいに低めを突き、巧みな外の出し入れで打者を手玉にとった。
「野球の神様ありがとう!」
引退セレモニーのあいさつの最後にこう語った。ならば僕らドラゴンズファンはこう伝えたい。
「吉見投手、たくさんの感動と勝利を見せてくれてありがとう!お疲れ様でした。」
【1位・大野雄大のドラゴンズ愛】
大野雄大の今季の活躍は言うまでもない。数々の記録やタイトル、賞などドラゴンズのエースにふさわしい成績でした。
私が一番感動し心打たれたのは、今季の素晴らしい成績を残しFA権を獲得したにも関わらず宣言もせず?他球団の評価なども聞かず(多分どこの球団より年俸が安い)FA権を行使せずドラゴンズ残留したこと。
大野が残留を決めた要因を聞かれ、
「ドラゴンズで優勝したいということです。」
「国内FA権を取れたことがすごくうれしかった。
しっかり悩もうと思っていた。1試合1試合投げるたびに、このチームで投げたいという感情が毎試合生まれた。決めるのが早すぎると思われるかもしれないが、投げる度にどんどん気持ちは強くなった。ドラゴンズのチーム編成のこともある。早めに決めれば球団も助かる。」
「恩返しがしきれていない。
ケガをしていて、大学最後のリーグ戦で1球も投げられめないまま迎えたドラフトで1位指名していただいた。その恩を返ていない。チームを勝利に導くこと、優勝を導くことが恩返しだと思う。そこを目指したい。」
天晴れ!大野雄大
以上、私の勝手に見たドラゴンズ10大ニュースでした。