新型コロナウイルス感染拡大により政府から
緊急事態宣言が発令され、各所で休業.休校.中止.延期などにより日常生活が大きく変化している中、早い方では4/25(土)から感染を封じ込めることが出来るか正念場のゴールデンウィークが始まっている。感染拡大防止の為、国民は不要不急の外出自粛が求められ大変難しい状況。目指せ接触8割減。✊
プロ野球は本来なら3/20開幕から1ケ月が過ぎ、各チームはホーム・ビジターと一回りの戦いを消化。スタートダッシュに成功したチームや出遅れたチームなど戦略戦力を見直し5月戦線に望んで行くところのはずが…。
我らがドラゴンズはどんな戦いが出来てたのか?妄想が尽きない今日この頃。
マスコミなどから発せられるプロ野球の新鮮なネタもなく、強いて言えばスポーツ全般、新鮮なネタがなく、スポーツニュースもとんと見る機会が減った中、新聞のテレビ番組欄にNHK総合、4/29(日)『サンデースポーツ2020』
【強打者対談 西武・山川穂高×落合博満 未公開映像をたっぷり】
を見つけた!👀
昨年7/7に放送した未公開なら新鮮ネタと飛びつきました。
実は山川選手は、昨年7/7放送当日絶不調真っ只中だった。
5月中旬まではシーズン66発ペース!とスポーツ紙を騒がせる勢いでホームランを量産していたが交流戦の途中から急降下。リーグ戦再開後は7日前日まで30打席3安打の打率1割、ホームランは6/20を最後に出ていなかった。
そんな状況の中の放送とあってどんな対談となるのか非常に興味津々で収録を見させてもらいました。
7/7の放送分から始まった。
いきなり落合節が炸裂してましたね(笑)
山川選手が起立して迎え入れる中、落合さん登場からスタートした。
〈落合〉おはよう!
〈山川〉おはようございます。
〈落合〉お座り。
〈山川〉…。(苦笑)
〈山川〉去年、初めて1軍で全部出ることが出来て、監督さんに使って頂いて。
〈落合〉いや、その使って頂いては止めな!
〈山川〉はい。
〈落合〉それは監督が必要だから使ってるんだ。それで必要じゃなくなればユニフォーム脱ぐか、出されるか、どちらかなんだから。必要とされてるんだから「使って頂いて」と言う言葉はやめなさい。
〈山川〉すいません。ありがとうございます。
『落合さんが山川選手に感心した内容』
落合さん、最高の誉め言葉。山川選手の一番の良さを認めてますね💮
山川選手は高校時代から“練習の虫”と言われてました。打者として才能はもちろんですが、練習量はウソをつきません。
〈落合〉一昨年に途中からでてきてね、これ本物なのか、どうなんだろうなあって見てて、去年ホームラン王を獲って、あぁ~本物なんだと思いながら。一番感心したのが、お前結婚したんだよな。
〈山川〉はい。
〈落合〉結婚して練習したいから西武ドーム近くに家か何か、住まいを構えたと。それでグランドに出て来る前に打って来ると言うのを聞いた時に、これは大成するんだろうなと。だから全ての生活サイクルを野球中心にしたんだろね。
そういう意味では数少ない選手だと思う。生き残る為には人が寝てる時にバットを振って、隠れているところでどれぐらい練習量を積んでいくかって言うだけのこと。
〈山川〉はい。
〈落合〉それを実践してやっているんだから、これを捨てたら終わるだろな。
〈山川〉はい。
『対談にあたり山川選手は30もの質問事項をノートに取りまとめ臨んでいた』
・スランプの対処法
・バットの握り方、スイング強さなど
・メンタル面
・生活面
・三冠王の思いなどなど
山川選手の質問に答えるかたちで対談は進みました。
話は核心のバッティングの具体論に。
落合さんが山川選手に「素振りしてみな」と実際スイングをさせ、
〈落合〉お前すげえな、よくそんな打ち方で打つなぁ。オレその打ち方だったら(ホームラン)10本打てない、オレだったら。
とダメ出しした。その後、自らバットを持ってスイングし軌道を実演して見せた。
本来この様な対談はシーズンオフならよいが、シーズン中に極めてナーバスな部分に切れ込んだ。
この対談が放送された後も山川選手は復調せず、周りから『この対談が原因ではないか。本人を悩ませることとなったのではないか。』との声も聞かれることになりました。
※対談前 ホームラン27本(70試合) ※対談後 ホームラン16本(73試合)
もう一つの声として、スランプの入口とされた6/12対讀賣。元同僚の炭谷のリードにあったとされている。
ここからが未公開映像スタート。👀
『落合さんのアドバイス』
〈落合〉色々な人と話をするのは良いが、ただうのみだけはするなよ。
自分に合えば良いけど合わなければ、否定するんじゃなくて、黙ってそっちに置いておきなさい。
〈山川〉はい。
〈落合〉最終的には自分の本能。本能が自分の体を動かしてくれる。いっくら頭で練習しても最終的に何がそうさせるかは、そこに来るものに対する自分の本能が対応してくれるかどうか、その訓練が必要だと思う。
ゲームに入ったら、ああだこうだ考えないで、自分の思いでやってきたことが正しいのだから今この場ですれば良いだ。
〈落合〉(さらに)
口をすっぱくして言う様だけど今年は何もしないで下さいね。お願いしますよ。オレは責任取らないよ!
これをやって打てなくなったら辻(現・西武監督)怒られちゃうよ。
〈山川〉(苦笑い)大丈夫です。ハイ。絶対そこは言い訳はしません。
落合さんとの対談について改めて山川選手にインタビューした内容は。
対談後に調子を落とし4番も外され、この対談が原因ではないかとの質問に対し。
〈山川〉これは絶対放送して下さい。
僕が不振になったのは、落合さんは一切関係ないです。正直あの対談をする前から、かなりのひどい状態で、自分はすぐお願いしましたよね。落合さんとの対談をとにかく早くしたいと、そこから何かヒント得て復活できないかなと、僕が早めてもらったので、そこから調子が落ちた部分もあったので自分も気になっていたんですけど。
いち野球人として落合さんとの話がすごく楽しかったので。本当にこるから先も落合さんと話をしたいと思います。
『落合さんの教訓』
打席に迷いを持ち込むな。
不調だった山川選手にとってそこから抜け出す為の道を示してくれた言葉だった。
〈山川〉落合さんがもしあそこで(山川は打席で揺れ自分の心を落合さんに訪ねた。山川=「この打席でちょっとトップの位置をこうしてみよかな。ちょっとこういうふうに構えてみよかな。ないんですか?」落合=「ない!無理!そんなことやってたら準備してきたことが無になっちゃう。0になっちゃう。」)
オレも迷ってたよと言っていたら、あーよかったって多分なっていたんですよ、僕は。落合さんでも迷うんだ。とおもったんですけど、落合さんは「何を言ってるんだ」と打席に入ったらそんなわけないじゃないかと。要は打席に入ったらピッチャーの球と勝負できていた思うので、それを僕も今年はやろう。シンプルにボールを打ちに行く、遊び心を持って打席に立ちなさいというところを一番参考にして今年はやってます。
気持ちの面では迷いはなくなりました。
結果的に山川選手の2019年の成績
()=2018年シーズン
143試合(143)・626打席(647)
524打数(541)・93得点(115)
134安打(152)・20二塁打(24)
0三塁打(1)・43本塁打(47)
283塁打(319)・120打点(124)
3犠飛(2)・86四球(88)・13死球(16)
142三振(138)・13併殺打(5)
.256打率(.256)・.540長打率(.590)
.372出塁率(.396)・OPS.912(.985)
赤字はリーグ最高
[タイトル]
2年連続ホームランキング👑獲得
[表彰]
2年連続ベストナイン(一塁手部門)
オールスター敢闘選手賞(第1戦)
この対談を見てグッときた一番の場面。
プロ野球選手は小さい頃、神童と言われ学生時代でも天才と言われプロ野球界に鳴り物入りで入団した選手がほとんどだと思う。
入団後、チームの顔となる選手は一握り。対談で落合さんは言う。
「生き残る為には人が寝てる時にバットを振って、隠れているところでどれぐらい練習量を積んでいくかって言うだけのこと。」
“練習が一番大切”それしかないと落合さんが言うと説得力があった。
ネット記事にはこんなことが書かれていた。
昨年のある日、ナイトゲームを終えた山川の姿がそこにあった。試合終了後、ほどなくしてバットを担いで室内練習場に向かい、打った日も、打たなかった日も、同じように振り込み続けた。
昨季優勝チームの4番を任されるプレッシャーもある中、50本というとてつもない数字を口にし、その実現のために練習を怠ることはない。もともと野球に関しては“鬼の心配性”と自称する山川には、練習に対してのぶれない思いがある。
「練習したら打てる。練習しなかったら打てない。そう決めないと、練習できないんです。練習しても打てないと分かれば練習しないし、逆に練習してなくても打てると分かっても、練習しない。だから練習したら打てないとだめだと思うんです。
練習をたくさんすれば、試合に割り切って入ることができる。それで打てなかったら、また練習して、今度は打てるって考えるんです。」
球界を代表する天才スラッガーの2人。
お互い通ずるは練習あるのみなんですね。楽しませて頂きました。
最後に、開幕が不透明の中、感染拡大防止により各チーム各選手は限られた環境での練習は難しいことでしょうが、開幕のXデー目指して準備を怠ることがないよう頑張って下さい。