大和浪漫

私、瓜亀仙人が奈良・大和路の社寺や自然、生活の様子などをお伝えしたいと思います。

玉置神社へ

2010年12月02日 | 奥吉野(天川・川上)
紀伊半島の屋根と呼ばれる大峰山系の最南端、標高1,076メートルの霊峰 玉置山・山頂直下に、杉の巨樹群に抱かれて鎮座しています。

紀元前37年、第10代崇神天皇によって王城火防鎮護と悪魔退散のため、創建されたと伝えられています。
主祭神は偉大なエネルギーとパワーで大地を誕生させた神、日本書紀に最初に記されている「国常立尊」です。

また、玉置神社が鎮座する霊峰 玉置山は、神武天皇東遷の際、八咫烏に先導された神武天皇が兵を休め神宝を鎮めたと伝えられる神気に満ちた神体山です。
大自然溢れる霊峰 玉置山に抱かれた玉置神社は、古代の姿そのままに、神気漂う大自然のエネルギーが満ち満ちています。

玉置神社は、自然環境保全地域に指定されているほか、「紀伊山地の霊場と参詣道・大峯道」として世界遺産に登録されました。
神仏混淆の時代、玉置神社は「玉置権現」と称し、別当寺の高牟婁院をはじめ7坊15ヶ寺があり「熊野・奥之院」と呼ばれていました。
「熊野なる 玉置の宮の弓神楽 弦音すれば 悪魔退く」
玉置神社に古くから伝わる弓神楽にも熊野の玉置の宮と謳われ、熊野の地でした。

熊野は紀伊の国と思われますが、十津川郷は壬申の乱で大海人皇子の加勢をし、このとき戦功を賞して無年貢地とされ、以後約1200年の間、明治の地租改正まで御赦免地となりました。

これによって玉置山も、どこの藩にも属さない自治と独自の文化を育みました。
明治時代の廃藩置県以後、奈良県吉野郡十津川村に属しました。
コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 玉置神社の杉の巨樹 | トップ | 本宮辻の平家一門供養塔 »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (瓜亀仙人)
2010-12-03 17:37:52
ももりさんへ
>大嶺山系ですけど、女性もいけるのですか。
女人禁制は,大峰山(山上ヶ岳)だけです。
それも季節限定で,戸が開いている期間だけです。
今(おおよそ秋分の日以降)は大峰山も登山可能です!
返信する
いい記事ですねえ。 (山口ももり)
2010-12-03 08:44:38
壬申の乱以来・・・天領っていうことなんですね。大嶺山系ですけど、女性もいけるのですか。十津川郷は明治維新のときにも勤皇の旗を立てたように記憶しています。そんなヤタガラス以来の精神風土があったのですね。いやあ・・・いい記事です。このブログはホント!!!うれしい!!!
返信する
Unknown (瓜亀仙人)
2010-12-02 17:57:44
kazuyoo60さんへ
大峰山頂にある寺もそうですが,
よく深山の頂付近に,このような大きな建築物が建てられたんだなぁ~って,感心してしまいます。
返信する
Unknown (kazuyoo60)
2010-12-02 10:32:42
十津川村は山の深さから特異な神域のような場所ですね。
玉置神社も、山の霊気に支配されてる気配がします。高い石段を積まれて、先人達がこの地を守ってこられましたね。
返信する

コメントを投稿

奥吉野(天川・川上)」カテゴリの最新記事