うろこ玉絵日記

日々のなにげない一こまを絵日記にしてみました。大阪に近い奈良県在住です。
マウスでかいてまーす。

なかよくしないでいい

2014-09-19 | Weblog
訪問宅にあった毎日の夕刊は、アジア大会の舞台として仁川を写真入りで紹介しており、見出しは「昔の日本」云々だった。

古い建物と招き猫と記念撮影する観光客の写真入り。

かすめ読む程度だったけど、ここも植民地支配をしていたよね?そういうことへの反省は書いていたのかな。






仕事帰りに、幼児を自転車の後ろに乗せた若い母親とすれ違った。


「中国人は悪いやつだから携帯とかひったくって盗む」確かにそう言った。



なんか夕飯の話でもするように気楽に。なんなんだ。本当にいったい。なんなんだ。




こういうことにいちいち恐怖したり憤慨したり落ち込んだりするわたしのほうがおかしいのか?


日本人はなにを学んでなにを反省してきたの?差別意識が殺りくに直結してきたんだよ。ずっと、ずっと。



この国の人たちは
アジア一帯、朝鮮、韓国、中国の人からの「悪いのは人民ではなく、当時の軍や政府です。あなたたちも被害者だったのです」という精一杯の、

怨嗟を飲み込んだ、未来を見据えた言葉すら額面通りに受け取る反省のない人たちです。



怒り続けてください。

よくみて。かんじて。

2014-09-18 | Weblog
大日本帝国の元首であり日本陸海軍の大元帥であったヒロヒトは実は平和を望んでいたという信じられない嘘もこの国に浸透すれば、


罪の意識を持たないで次の戦争に参加できます。


おそろしい話です。


しかもこの嘘はすんなり浸透しそうです。




ほんの69年前、海の向こうでは日本鬼子による陰惨な強姦や拷問や殺りくが行われていたというのに、


日本本土では、貧しくて空襲もあって言論統制も厳しくて大変だったけど、皆よく頑張ったよねと、




ある意味生き生きとしたきらきらした思い出として語る人が多いのでした。軍歌とともにノスタルジックに。




旧陸軍登戸研究所に見学に行ったときもそうでした。



秘密兵器生産工場では中国大陸で使う毒物、生物兵器、また風船爆弾の研究、製造が行われていました。




有志らは後年「すぎし日は この丘に立ち めぐり逢う」と歌碑を建て、それは今も残っているのですが、


自分の作ったものが実際に人に被害を与えたという意識は全然伝わってこないのです。




そしてその意識の薄さ、想像力の欠如は、今のわたしたちにもしっかり引き継がれています。


いつ総括するのか。総括どころの話じゃない。




さらに捻じ曲げられ、なかったことにされ、作られたにせものの歴史の中で、仮想敵への憎悪をふくらませながら生きている。










おそろしいもの

2014-09-06 | Weblog
2011年、原発事故が起こった直後のわたしは、
絶対これで原発はいらないという勢いが高まって、今までと違う方向に舵を切るんじゃないか、新しい時代がくるんじゃないかという希望もあった。


けれどある友人は「今まで札びらで人の頬をひっぱたいて推進してきた奴等が黙ってるわけない」と。



これから猛烈な巻き返しが起こる。これから起こることをちゃんと見てないとと。



分断されないで声をあげる、
汚染地から人を逃がす、
放射性物質は動かさない、
燃やさない、
食べて応援しない、
再稼動も輸出も一切しない



・・・どれも実現していない。全部逆の方向に物事がすすんでいる。



原発事故で避難すべき人々が逃げられないように閉じ込められているのは、まるで生き延びることを許さない戦時中の軍部か周囲の目か、そういう圧力とまったく同じじゃないかと震災直後から思っていた。




たったいま、地震で原発が爆発してるのに、
津波でたくさん人が死んでるのに、
ネットには「悲しんでる場合じゃない」「明るい気持ちをわすれないで」「すぐ復興できる」「お子さんに事故の映像をみせないでアニメをみせて」という言葉が飛び交っていたのを忘れない。




ものごとが、いいもわるいもすべて剥き出しになったと感じた。
人と衝突したり、けんかしたことのない人とけんかしたり絶交したりもした。


鮮明にみえるようになったのはいいことなのだから、めげてはいけないと自分に言い聞かせるけれど、いいものよりもおそろしいものが活発に動くようになった。




おそろしいものは、わたしが見えるようになったからもともとうごめいていたものがはっきりわかるようになったのか、それともこの期に及んで目に見えてなりふりかまわず活発にうごめいているのか。




戦後責任問題をずっと追ってる友人は
「戦後生まれの僕らの手だって皆血まみれだ。敗戦を機にこの国は民主主義になったように皆思ってるけどそうじゃない。われわれの雇い主が替わっただけで戦前とまったく変わらずだ」
というのが口癖だった。
この言葉がいっそうしみこんでわかるようになった。



そして原発反対、差別反対、戦争反対のふりをしながら近づいてくるうそつきたちが、いかにもいいことをしてる人たちのように喧伝されて、わたしたちはまただまされてまるめこまれている。