切られお富!

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TBSドラマ「赤めだか」を観て。

2015-12-28 23:59:59 | 新釈落語噺
観ました、立川談春原作のドラマ「赤めだか」。簡単に感想っ。

落語好き、立川流支持者(といっても、志ん朝、小三治も好きですが…)としては、注目せざるを得ないドラマだし、談志役をビートたけしと聞いては、観ずにはいられないでしょう。脚本他スタッフも「下町ロケット」他のスタッフだというし…。

で、感想ですが、良くも悪くもよい青春ドラマになっていたなと。たけしの談志はたけしのまんまで、あえて談志の見た目をあまり真似てはいなかったけど、まずまずの存在感。ただ、談志の持っていた鋭さとか怖さとかカオスの部分はあまり感じなかったかなと。というより、なんだか衰えの激しい昨今のたけしに比べれば、60代の談志はまだまだ切れ味が鋭かったんだと、今になって感じますね。

そして、談春役の二宮和也と志らく役の濱田岳だと濱田岳が妙にはまっていてよかったですね~。二宮は青春ドラマの主役としては◎だった。

で、リリーフランキーの演芸評論家(?)がちょっと面白かったのと、香川照之の志の輔がよかったですね~。しかし、香川は12月の歌舞伎座もあったし、忙しい割に当たりを連発していて素晴らしい。

細かいところだけど、談春の実家に戸田信金のカレンダーが貼ってあるのが、小道具こだわってるなと感心しましたね。

あと、音楽にストーンズとか洋楽を結構使っていて、DVDだと音楽差し替えになるのかな~なんて心配になりました。原盤使用料高くないのかなと。でも、効果はあったと思うんですけどね~。

というわけで、「下町ロケット」の好演に続いて、このドラマでいよいよ談春も全国区でお茶の間進出なのかな~なんて思いました。でも、やはりこの人は高座ですよ。今まで出ているCDやDVDより、断然生で聴いた方がよい人ですから。

また、メイキングでたけしが、「前座で出させてくれ」って言っていたのが気になりました。たけしには、落語をやってほしいという気が、このドラマを観て、してきたもので…。志ん生と三代目柳好が好きだったというたけしですから、談春や高田文夫(立川藤四楼)と二人会、三人会をやってほしいですね~。

PS:NHK-BSでやっていた談志の伝記ドラマ「人生、成り行き」(脚本=木皿泉)もよかったですね。こっちの方が談志のカオス感が出ていた気もする。)

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