切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

文楽大夫「伝統を汚した」と謝罪

2007-12-29 20:57:27 | 恋する文楽
以前も書いた豊竹十九大夫の横領事件の続報。全額を返金したそうですね。ただ、コメントが気になったなあ・・・。

文楽大夫が横領容疑の4771万円返却 むつみ会側に(朝日新聞) - goo ニュース

>理由について、長男の大夫(36)から借金返済などに充てる金を無心されたが、手持ち資金に余裕がなかったためと説明。「溺愛(できあい)する長男に事情を告げず全額渡した。自己の利益を図ったわけではない」と釈明した。

これだと、新大夫も絡んでるみたいで、どうなるんだろう?

なんとも、後味が悪い事件ですね・・・。

一月の大阪、二月の東京。少なくとも東京公演は必ず行きますが。

PS:そういえば、以前の記事のTBに、むつみ会の経理体制が杜撰だったのではという批判を寄せてくれた方がいましたが、そういう批判は酷だと思いますよ。

中小企業や組合組織の類の経理、財政担当者といえば、1~2名体制なんてざらにある話だし、わたしが以前大阪の文楽劇場の楽屋にお邪魔したときも、案外楽屋はこじんまりしていて、職員の方々もアットホームなものでした。

実力主義の文楽界といえども、二世、三世など血縁的な結びつきもあったりするし、分裂時代から苦難を共にした仲間でもあるので、信頼ベースで運営されていたとしても不思議はない。

それに、体が資本の文楽の世界で、舞台に立てなくなった演者の面倒もみているなんて、家族的な結びつきのいい面だっていう感じもありますね。

まあ、いずれにしても、悲しい事件でした。

わたしにできることは、できるだけ文楽の舞台を見に行くことくらいですけれど・・・。
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2 コメント

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団体運営の基本 (ひでかず)
2007-12-30 20:46:51
「むつみ会の経理体制が杜撰だったのではという批判・・・は酷だ」という点についてひとこと.
金をあつかう団体である以上,毎月とまではいわなくても,3ヶ月に一度くらいは理事会や役員会を開いて活動状況を報告し,帳簿と銀行預金通帳のコピーを提出して,複数の理事のハンコを捺したうえで議事録とともに保管する,というのがアタリマエのこととおもうのですが・・・.
技芸員のかたが世間にうといのだとしたら,文楽協会とか国立劇場の職員などがそうした面をフォローすべきだったのではないでしょうか.
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コメントありがとうございます。 (切られお富)
2007-12-31 02:55:26
ひでかずさん。コメントありがとうございます。

さて、仰ることはわかりますし、その通りだとは思うのですが、文楽協会の規模を考えると、信用ベースでやってきたんだろうなというのが、わたしの印象です。

実際、中小企業の組合組織って、たいてい持ち回りでしょ。

>3ヶ月に一度くらいは理事会や役員会を開いて活動状況を報告し,帳簿と銀行預金通帳のコピーを提出して,複数の理事のハンコを捺したうえで議事録とともに保管する

というのはあるべき姿ですけど、そんなにきちんとやってるところばかりじゃないでしょう。また、一般会計と違い、積立金までみんなでチェックしてなかったんじゃないですかね?(もちろん、真相はわかりませんが。)

それと、文楽の方々って、組合分裂時代の窮乏生活があるので、仲間同士の信頼関係が深かったのかもしれません。

もちろん、仰られるようにきちんとすべきだとは思いますけれど。

それと、国立劇場は組織的には関係ないはずですし、文楽協会の職員の方には、もともと技芸員だった方もいるという話を聞いたことがあります。

まあ、わたしが言いたかったのは、事象としては珍しい話ではないなということ。特に小さな組織ではというあたりです。

今後はきっとチェック体制をきちんとするんでしょうねえ~。

でも、住大夫さんの「情を語る大夫が・・・」という嘆きもわからなくはありません。
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