VIVIEN住生活総研

住生活ジャーナリストVivienこと藤井繁子が、公私を交えて住まいや暮らしの情報をお届けします!

旭化成ホームズ、決算発表

2006年05月09日 | 住宅業界
住宅メーカーの旭化成ホームズ(株)の決算発表会が
持ち株会社である旭化成(株)に続いて行われた。

4月に就任された、旭化成ホームズ岡本会長と波多野社長が説明にあたられた。
連結売上は前期比288億円増収の4045億円に。
利益については、前期比8億円減少の282億円だが
数理計算上の差異償却による影響なので、実質は14億円の増益となった。

売上戸数も15669戸と微増したが、戸建系(ヘーベルハウス)が伸び悩む中で
集合系(ヘーベルメゾン)特に、3階建て賃貸住宅の伸びが大きかった。
過去は賃貸住宅と言えばオーナーが採算性を重視する為、建物建築費への投資は抑えられ
旭化成のように堅牢で単価が高くなるものは難しかった。
しかし近年は、オーナーと入居者共に質の高い賃貸住宅のニーズが高まり
ヘーベルメゾンの支持が高まっているという事だ。
先般決算発表のあった三井ホーム(2X4工法)の状況も同じく好調で、ニーズに通じるところがある。

波多野新社長からは、2010年売上6000億円のアスピレーションを
賃貸住宅のエリア拡大などで、達成に向けて展開してゆくというお話。
今期の戸建系では、建替え率を現在の51%(これは業界ではかなり高い)から
70%(東京は既にこのレベル)を目標に、強化推進されるという事であった。
建替え営業は、新築営業よりもはるかにクリエイティブなスキルが必要とされるが
旭化成ホームズは分譲マンション事業においても、大規模建替え事業で実績を積んでおり
戸建、マンション共にその優位性を発揮できるという自負が感じられる。

岡本会長からは賃貸住宅の新しい提案として、面白いお話もあった。
【集住】というコンセプトで、長屋的なコミュニティと一戸建ての住空間を享受できる住まい方。
共有部分の提案など、老後も夢のある住まい方が描けそうなお話だ。


発表会の後、参加したマスコミ関係者と佐藤副社長や清水取締役なども加わって
広報担当の方々が、懇親会の場を設けて下さった。
(写真左:真ん中の岡本会長と左に池上住宅産業新聞社長の間に座る私・・・手ブレです岩本さん!)
(写真右:日刊工業新聞須賀ちゃんのお隣が波多野社長。エコプレス阿部さん、スミマセン!)

この席でも岡本会長からは、その人格を裏付ける素晴らしい哲学が伺え感動した。
今後は(社)住団連の政策副委員長という事もあり、業界を牽引して頂けるものと期待できる。
住宅による‘国富論’という持論もお持ちで、共感できる事の多いポリシー。
私も微力ながらお手伝いできるよう勉強して行こうと思う。