日本だけでなく、中国や韓国などアジアでも広く歌われた名曲である。谷村新司の作詞・作曲で、1980年(昭和55年)にリリースされ大ヒットした。
「昴」はプレアデス星団の和名で、これに別れを告げる青年の心を表わしたものだろう。 谷村は実は石川啄木の愛読者で、彼自身、啄木の歌集『悲しき玩具』を「読んで食べた糧が、曲や詩となって出てくる」と語ったという。
ちなみに、啄木の歌は「呼吸すれば 胸の中にて鳴る音あり 凩よりもさびしきその音!。 眼閉づれど 心にうかぶ何もなし さびしくもまた 眼をあけるかな」である。
谷村が啄木の歌を、巧みに取り込んだと言えよう。
谷村新司 昴 歌詞付き