前々から晩秋から初冬の茨城の山はいいらしいと聞いていたので、一度時期を選んで行ってみたいと思っていた。
いつもの山仲間に声をかけ、なんとか日程調整をして12月2日に袋田の滝のそばにある月居山(つきおれやま)に出かけた。
電車では時間がかかりすぎるのでマイカーで出かけたが、月曜日だからなのか外環道が渋滞し時間がかかってしまった。
6時にさいたま市を出発したのに、着いたのは9時20分。3時間20分もかかってしまった。
上の写真が月居山。右が月居城跡がある山頂だ。
無料駐車場から袋田の滝へと歩く。
正面に色づいた木々に包まれた生瀬富士。ここにも機会があったら登ってみたい。
同行者の一人は袋田の滝を見たことがないということなので、300円を払って鑑瀑台へ。
さすがに有名な滝だけに迫力があって美しい。
昔むかし、海底に堆積した砂岩の上を水が縞模様をつくって流れ下っている。
月居山へのルートは、写真のつり橋を対岸に渡ったところから鉄製の階段を登る。
9時57分、いよいよ地獄の階段登りスタートだ。
500段以上続くと書いてあった。
階段の途中から袋田の滝を見下ろす。
これは滝の上部にあたるはずだ。
途中で生瀬滝という案内があったので寄り道してみた。
袋田の滝より200mほど上流になる。
もとに戻って階段上りを続ける。
生瀬滝との分岐をすぎると石段の連続になった。
もちろんところどころ途切れて尾根歩きとなるものの次から次へと石段が現れ、結局月居山北峰(地元でなんと呼んでいるのか、現地にはなにも表示がないので私の命名)直下まで断続的に続いていた。
20段登っては一息入れるという具合に休み休み登った。
10時50分、北峰到着。
北峰はほんとうに狭いピークだ。でも展望は申し分ない。でも風景を撮り忘れた(涙)。
そこから一旦くだってお堂や鐘楼のある峠へと下る。
これが峠のすぐ上に建っている観音堂。
このあたりからカエデの赤い紅葉が増えてきた。
こちらは峠道のすぐわきに建つ鐘楼。
もちろんついてみた。
いよいよ月居山への登り。かなり急なところもあり、鎖やロープのところもあった。
その頭上にみごとな紅葉。
ついに月居山山頂に到着。戦国期の城跡だということでかなり広く開削されている。
その周囲、特に南側に大きなイロハカエデ(たぶん)が真っ赤に染めあがっていた。
いやぁ、これは期待以上だ。ネット情報では温暖化の影響で見ごろは11月下旬と書いてあったが、12月2日でもまだまだ見ごたえがあった。
分県登山ガイドには「山頂は樹木が大きくなり展望はきかない」としか紹介されていなかったが、調査の季節が違うとこんなにも印象が変わるものなのだ。
京都のお寺のような手が加えられ整えられたモミジと違って、のびのびとそして深く折り重なるような紅葉の森だ。
たくさんいるほかの登山者も思い思いに写真を撮ったり、のんびりと紅葉を見上げていた。
今日は、天気予報では久慈川沿いの北茨城は雲が多いという予報だったが、こちらは良い方向にはずれてくれて朝から晴天だった。
おかげで紅葉が美しく照り映えている。
写真を撮っていても切りがないほどだ。
ゆっくり50分ほど山頂で休んで下山開始。
下りは、昔からの峠道をくだった。
月居山の二つのピークの間の峠道は古くから重要な交通路だったらしい。
幕末の水戸天狗党の乱では、この峠で戦闘がおこなわれたといわれている。
その峠道の途中でもご覧のようなみごとなイロハモミジの大木が真っ赤に染めあがっていた。
峠道から古い車道に出た。これは新月居トンネルが開通するまでの国道461号線らしい。
今は使われていない。そこをしばらく歩く。
少しすると右手の斜面を登る山道へすすむ。
しばらく下ると出発点近くに戻ってきた。
そこからもう一度生瀬富士をススキを前景に撮影。
午後1時だった。
今回は、初めてだし、滝を上から見てみたいので袋田の滝の脇にある階段を利用した。
でもまた来る機会があったら、階段ではない別のルートからも登ってみたい。
そこなら今回参加しなかった仲間でも歩けそうだ。
次回は、新緑の頃がいいか、それともこのすばらしい紅葉を見に同じ時期にするか。悩ましい。