前回投稿した荒川三山から帰宅して中三日おいた8月14日、今度は甲斐駒ヶ岳に出かけた。
このとき同行したのは、結婚ほやほやの人で、彼女から一人ではだめといわれてしまい、私に同行をたのんできたのだ。
その彼と山に行くのは初めて。相談の上、甲斐駒ヶ岳に行くことにした。
初日は北沢峠から仙水小屋まで。
バスで登ってきた林道を少し戻る。
河原に色とりどりのテントの群れ。
仙水谷入り口にたつ長衛小屋はなかなか立派なつくりだ。
30分ほど沢沿いの山道を登ると仙水小屋に到着。こちらはなんとプレハブだった。この落差の大きさ!
沢の水が引かれていて流しっぱなし。
天気が良かったので夕食は外で。これはこれで楽しくなかなかいいもの。
建物がプレハブのかわり、食事は豪華に塗り膳仕立てで馬刺し付き。
翌日は朝の3時に点灯。3時半には朝食が出た。小屋の人も大変だね。
4時すぎには出発。まだ外は暗い。ヘッドランプをつけて仙水峠をめざす。
仙水峠から東をながめながら日の出を待つ。下は雲海、上は高層雲。その間の細長い空が明るくなってきた。
こちらは西をふりかえったもの。仙丈ケ岳の一角に日があたりだした。
すぐ目の前には摩利支天が黒々とそびえたっていた。
日が昇り、上空の雲が一瞬赤く染まった。
峠で20分ほど日の出を眺めてから、いよいよ駒津峰にむかって樹林帯を登り始める。
振り返ると仙水峠をはさんで向かい側に栗沢山がせまる。
少しづつ高度があがるにつれて視界が広がり、栗沢山の肩から北岳が姿をあらわした。
駒津峰に近づくと岩が多くなってきた。もう少しだ。
6時50分、駒津峰に到着、小休止。仙水峠から500mほど登っただろう。
尾根を伝っていよいよ甲斐駒ヶ岳へ向かう。花崗岩の大きな岩がめだってきた。
尾根の途中にある六方石。巨大な菱形の花崗岩だ、
このあたりから登山道は直登ルートと右へ摩利支天の近くを迂回していくルートに分かれる。
私たちは摩利支天ルートで登った。
振り返ると歩いてきた尾根の上に大きな六方石。
もはや山体そのものが大きな花崗岩でできていることを思い知らされる。
北岳のするどいピークとその後ろに間ノ岳。
摩利支天にも寄ってみることにした。
岩の上にはたくさんの仏像や鉄の剣などが。
緻密な石に摩利支天の浮彫がしてあった。でもこんなに大きくて重たいもの担いであがってきたのだろうか。
摩利支天の上から鳳凰山の地蔵岳と観音岳。地蔵のオベリスクも見えている。
摩利支天から戻り、ふたたび山頂をめざす。
甲斐駒ヶ岳の象徴ともいえる白い真砂と花崗岩。山頂まであとひと登りだ。
午前9時30分、山頂に到着。立派な石の祠が祀ってあった。
たくさんの登山者がおもいおもいに岩に腰をおろして休憩している。
山頂で記念撮影。この日は下界は雲海だったが、上空は青空ものぞいていた。
気持ちの良い登山ができた。
下りは直登ルートを使い沢峠に戻った。
同行した彼は、その後仕事が忙しくていっしょに山に行くことはなかった。これからもないだろうなぁ。