毎日が山のこと

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笹尾根(笛吹峠~浅間峠)2022年1月28日

2022-01-29 09:49:48 | 中央線・富士急線周辺の山

久しぶりに一人の山を楽しもうと笹尾根歩きに出かけた。

去年の秋に生藤山から浅間峠を歩いた時に、あと小棡峠から浅間峠をの間を歩けば、地図上の赤い線が、奥多摩湖畔から三頭山、笹尾根、生藤山、陣馬山、景信山、高尾山、高尾駅までつながることに気がついていた。

地味なコースなのであまり人を誘うところではない。自己満足のために一人で出かける。

歩いていない区間だけなら沢渡あたりでおりて小棡峠にあがればいいのだが、せっかくなのでもう少し奥の藤尾から笛吹峠にあがることにした。

上野原からのバスは8時46分1本しかない。

かつては崖下の狭い場所にバス停があって通学の高校生と送迎のバスや路線バスがひしめいていたが、今は反対側の低い場所に広いバス停ができた。

飯尾行きのバスには私のほかに6人の登山客と数名の一般客が乗った。

一般客は町中でおりてしまい、上野原の町外れでまず4人の登山客がおりた。能岳にでも行くのか?

次に尾続で2人の登山客がおりて私一人になった。

藤尾のバス停から舗装の道が一段高いところにある集落へあがる道が分岐している。そして笛吹峠の案内標識もあった。

日当たりのよい南向きの斜面に民家が点在している。

ふたたび笛吹峠の標識に導かれて民家の裏へと入り込む。

そこが古くからある峠道の入口だった。

少し上がると山奥の村らしい雰囲気の景色が見渡せる。

道はしっかりとしていて歩きやすい。昨夜テレビで木曽馬の番組を見たが、そんな馬が荷を背負って行き来していたのだろう。

最初のやや急な尾根は道が九十九折になってのぼっていく。杉の植林地だが、尾根の部分にはかなり太いモミの木があって、次々と姿をあらわす。

傾斜のゆるい部分になると道は尾根に沿ってまっすぐに登り始めた。

今度はアカマツが増えてきたらしく、足元が松かさでおおわれていた。

バス停を出発して1時間。数馬峠と笛吹峠の分岐点についた。ここで小休止。

分岐から笛吹峠までは前半はほぼ水平。後半はゆるやかな登り道となる。

この道も幅もひろくて歩きやすい道だったが、ほんの一部、斜面のきつい部分をトラバースする箇所では斜面から落ちてきた土砂で埋もれてしまい、道幅が狭くなっていた。

こういう部分では昔はふもとの集落の人たちが定期的に道の補修をしていたのだろう。

前方が明るくなってきた。峠は近い。

杉の植林地帯を抜け出して明るい雑木の尾根にとびだした。

広々とした尾根の片隅の木に西原峠、浅間峠の標識がたてかけてあった。

そこからまたちょっとした杉林を抜けるとそこが笛吹峠だった。笛吹は「うずしき」と呼ぶらしい。別のところでは「うずひき」とも書いてあったように思う。まあ関東人は「ひ」と「し」を混同することが多いのだが。

そばには「大日」の文字とひだり○○、みぎ○○と書いた丸い石が据えられていた。どちらも地名はよく読めなかった。

このコースの最高点、丸山1098mはもう近い。縦走路を少し外れて丸山山頂にむかう。

山頂はすぐだったが、雑木が多くて展望はほとんどない。まだ11時25分だが、昼食休憩にした。

昼食はコンビニのおにぎりとぜんざい。唐沢山でこのぜんざいを温めていただいたが、ちょっとものたらないので白玉がわりに三色団子を入れてみた。

11時50分に丸山を出発。次は土俵岳あたりで休憩にしようか。

笹尾根はこれといって目立つ山がない。中でも今回のコースは一番地味な区間かもしれない。

ピークを目指すというより歴史を重ねてきた数々の峠をたどる旅という感じだ。

写真もたくさん撮ったのだが、帰ってから見返すとどれも同じような写真だ。

風景が同じようなのだから仕方がないのだ。だから峠の標識のほかは少しだけ紹介することにする。

丸山をくだるとまずは小棡峠。1993年4月に郷原から西原峠に登って歩いたときはここから笛吹にくだっていた。

次は日原峠。ここには石仏もあった。

ジョウビタキらしい小鳥が姿をみせ、すぐに飛び去ってしまった。

防火用のドラム缶が並んでいた。この日は日差しが暖かく、風もほとんど感じないほどだったが、中の水は凍っていた。

その少し先が土俵岳山頂だった。ほとんど登りらしいのぼりはない。

北側が切り開かれていて、奥多摩の御前山と大岳山が見えた。長い尾根道だが、展望が開けたのはここだけだった。

土俵岳は展望こそあったがあまりのんびり休憩する雰囲気のところではなかったのでそのまま歩き続けた。

次の峠は日原峠。秋川流域の事貫(ことずら)や人里(へんぼり)と鶴川流域の日原を結ぶ峠だ。石仏があった。

日原峠から広くなった尾根の緩斜面をくだり、いよいよ浅間峠へとむかう。

その間に877mピークがあって笹尾根にはめずらしく大きくもりあがっている。上川乗のバスの時刻にはまだ時間があるのであのピークで2回目の休憩にしようと思う。

 

なにか山名の表記がないかとさがしたがなにもなかった。あまり太くはないが倒木をならべてそれに腰掛けコーヒーをいれた。

ようやく浅間峠の東屋が見えた。877mピークで15分ほど休憩したが、浅間峠までにはもうひとつのピークがあって20分ほどかかった。

浅間峠の標識は新しくて立派だ。

もう午後2時をまわったのでバスの時刻まで1時間だ。上川乗までは2.5kと書いてあったが、道がいいはずなので40分程度でつけるだろう。

西斜面をくだる道はほんとうに歩きやすかった。

斜面から尾根にでて少しくだるとお堂があった。そしてそこからは道がさらによくなった。

道にはこまめに横木が入れてある。

午後2時30分。舗装の道が見えてきた。奥多摩と上野原をむすぶ甲武トンネルへの道だ。

歩きやすい道に助けられて予定通り40分で上川乗のバス停に到着。バス停の裏には村営の無料駐車場とトイレもあった。

まだ短い冬の日が山の端に近づいてきた。

3時6分のバスで武蔵五日市駅へ。

これといった山もない地味なコースだったが、無事赤線をつなぎ、満足した一日だった。


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