最近何かと忙しく、出張が続きます。新幹線や飛行機も使うのですが、本当にどこもヒトが少ないのにびっくりします。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/6a/1df18434e0bc25329a9e8eeb72264825.jpg)
鴨川です。水が澄んで綺麗でした。
さて、昨日から少し本腰を入れて、ネット上で流れている「COVID-19」(新型コロナウイルス感染症の正式名称)関連情報をチェックしています。
と、いいますのも、職場で
1)SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)はHIVウイルスと関連している。
2)2度感染して2度目は酷くなる。
などの奇妙な話しが聞こえてきていたからです。
私が日常チェックしている範囲ではそのような情報は出てきていません。
私が日常チェックしている範囲ではそのような情報は出てきていません。
確度の低い情報とは思いましたが、念のためその噂の出所や、どういう経緯でそう言われているのかなど、気になりましたので探ってみました。
以下に調べた結果と、私の意見を付します。
1)はほぼ誤報。SARS-CoV-2ウイルスの遺伝子情報をHIVウイルスの遺伝子情報と比較して、HIVの一部配列と似ている。また、HIVの治療薬が効果した。などのことから一気にSARS-CoV-2とHIVウイルスとの関連性を議論した粗雑な論考(論文とは言えない)が、オープンアクセスのジャーナル(査読無し=内容はチェックされていない)に掲載されたのが発端のようです。
1)はほぼ誤報。SARS-CoV-2ウイルスの遺伝子情報をHIVウイルスの遺伝子情報と比較して、HIVの一部配列と似ている。また、HIVの治療薬が効果した。などのことから一気にSARS-CoV-2とHIVウイルスとの関連性を議論した粗雑な論考(論文とは言えない)が、オープンアクセスのジャーナル(査読無し=内容はチェックされていない)に掲載されたのが発端のようです。
特に遺伝子の類似性の部分の議論は荒っぽく、殆ど素人。遺伝情報を扱うなら、情報系の勉強だけではなく、医学生物学の勉強もちゃんとしろ!と言いたくなるもの。多くの批判を受け、既にこの論考は取り下げられており、著者は改めて書き直したものを投稿したいと言っているようです。
2)の情報ですが、The European Union Timesのニュースがソースのようです。中国人医師の談話ですね。台湾タイムズにも出ているようです。
さて、2度めの感染か、感染が密かに持続していたのが再度顕在化したのか、の判断は難しいところかと思います。
1度ウイルス検査が陰性になって、その後また発症して死に至る、というケースがあった、ということのようで、とくに心不全でと書かれていますが、これ以上の臨床的なファクトが書かれていませんので、何とも言えません。
「2度目に感染すると致死的」=「検査では陰性になるくらいウイルスの数が抑制されていたのが、ウイルスに何らかの変異が起こってまた増殖をはじめ、疲弊していた免疫系が対応できず激烈な症状を起こした」
とも考えられます。
・サイトカインストーム
・抗体依存性感染増強(ADE)
などの可能性を言われていますが、どうでしょうか?
SARS-CoV-2がどこの細胞に入り込むのか、がポイントですが、ごく初期に下部気道で増殖し、肺炎を起こすことから、2度目のいきなりの肺炎も、肺胞の一部に残っていたウイルスに何らかの変化が起こり、免疫系システムが対応できなくなった場合、一気に増殖が広がって深刻な肺炎を起した、という可能性があると思います。
心不全、ということに限ってみますと、それまでの肺炎の影響で心臓のどこかに負担がかかっていた。また心膜でのウイルス増殖も可能性があるでしょうか。サイトカインで、というよりはウイルスそのものの増殖により、細胞が破壊され機能不全を起した、とも考えられます。
いずれにしても武漢での臨床報告が出て来ませんとなんとも言えません。不完全な断片的な情報のみでの判断は危険極まりないことを心に留めておきたいと思います。
今回ネットで情報を探していてBuzzFeed Newsはなかなか頑張っているサイトだと感心しました。
玉石混淆のネット社会です。とくにtwitterはかなり危ない情報が飛び交っており、注意が必要です。あまり惑わされることのありませんよう、お気をつけて。