
今、山本文緒氏の「日々是作文」を読んでいる。
この本は、山本氏が31歳から41歳までの間に書かれたエッセイをまとめた本である。
そのまえがきの中で、こんなことを書かれている。
ここには31歳の私がいました。感慨ですよ、感慨。
いやはや31歳の、離婚したばかりで仕事もお金もほとんどなくて、実家に寄生するしかなかった私に、こっそり教えに行ってあげたいですよ。
そのうち吉川栄治文学新人賞と直木賞をとれるよ。引っ越しの度に部屋が広くなるよ。
39歳には再婚までしちゃうよ。でも気をつけないと体重が10キロ近く増えちゃうよ。
34歳のときイタい恋をするよ。
直木賞をとったからって浮かれていると、うつ病で入院することになるよ。
言われたところで信じないに違いないが、31歳の私。
もし、誰にでも未来を予知する力があったら、未来を予言する人の言葉があったら、人生は変わるかもしれない。
もしあの日、、、。
もしあの時、、、。
雨が降っていたら、、、、。
出かける時間が1分違っていたら、、。
出かけるのを見合わせていたら、、、。
風邪で保育園をお散歩を休んでいたら、、、。
自分がその立場にいたら、どうにかして時間を巻き戻したいという思いに駆られるに違いない。