今日の商店会長 (早稲田商店会相談役 安井潤一郎)

日本でただ一人、商店会の会長現職で衆議院議員になった、早稲田商店会前会長日記。公式ホームページは左下ブックマークから。

8月16日・白い恋人

2007-08-16 23:39:03 | 商店会長のコメント
北海道土産「白い恋人」で有名な石屋製菓が賞味期日の改ざんとアイスクリームとバウムクーヘンから食中毒菌が検出されながら保健所へ報告をしなかった事が内部告発で明らかになりました。

[商人(あきんど)はその土地の水に合わせろ]と教えられてきました。「零細な商売は地域性をよく考えろ」大きく言えば「時代の流れをよく見て動け」という事になるのではないかと思います。

ニッポンハムの牛肉偽装、雪印、不二家、ミートホープ等なぜこのような事が起こるのか、食料品販売を長く続けてきた立場で言わせていただければ、この根底には昭和の20年代のみんなが飢えている、置いておけば売れたあの時代感覚で従業員教育をしているように思えます。「もったいない」、「まだ売れる」等々、今の時代の、今のお客様の感性を全く捉えていない事が明らかな対応です。

「食」を扱う最前線から離れてみて、「食」を扱うという事の危険性、事業を継続していくという事の困難さを今現在肌で感じながら、「皆が飢えていた」時代に事業を伸ばした先輩の後姿を追い求め、その教えを無批判に若い人たちに伝えた事を自己総括しています。

商店街をシャッター街にし、地域商業を疲弊させ、歩いて買物の出来ない地域を作ったのは、大店法の廃止でも、大型量販店の跋扈(ばっこ)でもなく、自分達の姿を正確にとらえずに「物がいっぱい有る事が豊かさだと思い」、「売り上げが上がる事が至上の喜び」だと感じていた我々団塊の世代だったのかもしれません。

自分自身を全否定して免罪符を受けようと思っての発言ではありません。現状を正確に総括したところから次のステップが始まるのだと思っています。明日はもっと楽しくなるような事を書きたいと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする