地域商業の活性化には今の施策とは全く別の観点からの
対応の必要があると思っています。
シャッターを閉めた店舗がつながるアーケード街を映して
「地域商業が疲弊している」と報道されますが郊外の大規模
量販店を地域商業にカウントしないなら、まさにその通り
ですから誤報では有りません。しかしシャッターを閉めた
地場商店主が可哀そうな、大手量販店に負けた敗残兵で
困っているかのような報道は誤報とまでは言いませんが
正確ではないと思います。
今まで地域コミュニティを支えていた地場の商店主が新参者
の大手量販店の圧倒的資本攻勢に負けて困っているのかと
いえば困ってはいないのです。
物事を考える時に、判断を下す時に、一番面倒なのが、この
ように本当と推測からくる間違いが混在している状況なのです。
整理して言えば、
車社会では大手量販店のお陰で地域住民は上質な消費環境を
得た、これが1番目。
今まで商店を経営していた地元商人は資金繰り上、困っては
いない、これが2番目。
今まで以上に地域コミュニティが必要とされている時代にその
構成員であるべき地元商業者は必要、これが3番目。
昔ながらの地域に新規出店をしたい人は大勢いて、ニーズの
多様化のために、差別化をテーマにしたお店ならばその出店を
待ちわびている客層は確実に有る、これが4番目。
まだまだ要素はいっぱいあると思いますが具体的な施策は
2点だと思います。
商業地域でシャッターを閉めて人に貸さない物件の固定資産税
を更地並みの課税にする事。
シャッターを閉めて人に貸さない物件の相続税を上げて、賃貸
しない限り相続が難しくなる税制に変えることです。
災害発生が多くなる百年を迎え、地域商業者、地元住民を
含めたコミュニティ作りが今までとは違う観点で考える必要性を
強く感じます。