ポケットの中で映画を温めて

今までに観た昔の映画を振り返ったり、最近の映画の感想も。欲張って本や音楽、その他も。

中学生のころ・5〜『キング・コング』(1933年)

2015年08月17日 | 戦前・戦中映画(外国)
中学3年になった春、テレビで『キング・コング』(メリアン・C・クーパー、アーネスト・B・シェードザックの共同監督、1933年)を観た。
当時の日記に「これで3度目である。」と書いてある。となると随分前から観ていたと言うことか。

ジャングル映画の監督デナムは、次の映画作りのために航海の準備をしていた。
そして、冒険映画には美女が必要と、女優役も探した。
そんな折、店で果物を盗もうとした女アン・ダロウを助けたデナムは、彼女を起用することに決めた。
アンも連れて、いよいよ目的地に向かうデナム一行。
しかし、デナムは乗組員、撮影隊に行先や目的を秘密にしている。
スマトラ島付近に来た時に、デナムは初めて目的地の説明をした。
それは地図にも乗っていない島、ドクロ島。
そこには、怪物コングがいるという。
霧の中、やっとのことで一行が発見したその孤島は儀式の祭りの最中であった。
それは、キング・コングに若い女性を生け贄として捧げるためであった・・・・

アンをさらってジャングルに消えるキング・コング。
それを追うデナムの一行。立ちはだかる恐竜。
場面が進むごとに、こちらはブラウン管に釘付け状態となる。
子供の頃は、今より想像力が豊かなのか、恐竜時代の世界にドップリはまって手に汗を握った。
ストップモーション・アニメによるSFX。
アメリカでは昭和8年の段階で、このような技術で映画を制作していたのである。
特撮映画の名作と言われる所以である。

それに比べ、2005年版の『キング・コング』(ピーター・ジャクソン監督)は、期待していた程には面白くなかった。
時代を経ただけあって、特撮技術によるコングのリアルさは十分出ている。
しかし、キング・コングとナオミ・ワッツの関係設定が良くない。
野獣と美女が心を通わせるラブ・ロマンスなんて、コングに野性味がなくなって怖ろしくも何ともない。

やはり映画は、まず元祖を観るべきである。

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