『北ホテル』(マルセル・カルネ監督、1938年)を観る。
パリ、サン・マルタン運河沿いの北ホテル。
夜、ホテルの食堂では客が集まり、にぎやかに宴会をしている。
そこへ若い男女が部屋を求めて訪ねてきた。
二階の一室へ案内されたピエールとルネは世をはかなみ、ピストルで心中しようと決心している。
ピエールがルネを射つ。
ベットに倒れたままのルネを見て、ピエールは呆然とする。
隣の部屋で銃声を聞いた男エドモンは、何事が起きたかと、部屋に入ってくる。
そして、ピストルを向け動転しているピエールに、エドモンは“逃げるよう”目で指示する。
ホテルから逃走し、ピストルも捨てたピエールは、鉄道の陸橋から身を投げようとする・・・
愛し合っている、失業中のピエールと孤児のルネ。
二人の、世のなかへの絶望。
そして、死によるこの世からの自由への渇望。
しかしピエールは、自殺もできず自首し、片や、ルネも輸血手術で一命を取りとめる。
回復し、手荷物を取りに北ホテルへルネが来る。
お礼を言い、行く宛てもないルネに、ホテルの夫婦は「ここで手伝ってくれないか」と、手を差し伸べる。
ルネが収監先のピエールに面会に行く。
ピエールは、自殺から逃げたということに自責の念に囚われている。
ルネがいくらピエールを庇っても、彼は、二人の仲はこれまで、と頑なに言ってきかない。
傷心のルネ。そのルネに、労わるように話しかけるエドモン。
エドモンは、射たれたルネを見たその時から、内心、彼女に心を奪われている。
愛を信じ切っていたルネは、過去を振り切ろうとする。
そして、過去を持つエドモンに、どこか知らない土地に連れてってほしいとせがむ。
全身、愁いを帯びたままのルネ。、そのルネ役の“アナベラ”。
このアナベラを見ていると、どんなことでもいいから手助けし、彼女のためにどうにかしてやりたいと思ってしまう。
そんなこちらの気持ちを、影のあるエドモン役の“ルイ・ジューヴェ”が代弁してくれる。
この作品、実にいいなぁと思う。無茶苦茶いい、すごいと思う。
内容は、ピエールとルネ、それに絡むエドモンの話が中心のように思えても、
この北ホテルに関連する客のエピソードもいろいろあって、そのことが作品に深みを増している。
この作品は、何度も観れば観るほど益々味が出る、そのようなカルネのまさしく代表作であった。
パリ、サン・マルタン運河沿いの北ホテル。
夜、ホテルの食堂では客が集まり、にぎやかに宴会をしている。
そこへ若い男女が部屋を求めて訪ねてきた。
二階の一室へ案内されたピエールとルネは世をはかなみ、ピストルで心中しようと決心している。
ピエールがルネを射つ。
ベットに倒れたままのルネを見て、ピエールは呆然とする。
隣の部屋で銃声を聞いた男エドモンは、何事が起きたかと、部屋に入ってくる。
そして、ピストルを向け動転しているピエールに、エドモンは“逃げるよう”目で指示する。
ホテルから逃走し、ピストルも捨てたピエールは、鉄道の陸橋から身を投げようとする・・・
愛し合っている、失業中のピエールと孤児のルネ。
二人の、世のなかへの絶望。
そして、死によるこの世からの自由への渇望。
しかしピエールは、自殺もできず自首し、片や、ルネも輸血手術で一命を取りとめる。
回復し、手荷物を取りに北ホテルへルネが来る。
お礼を言い、行く宛てもないルネに、ホテルの夫婦は「ここで手伝ってくれないか」と、手を差し伸べる。
ルネが収監先のピエールに面会に行く。
ピエールは、自殺から逃げたということに自責の念に囚われている。
ルネがいくらピエールを庇っても、彼は、二人の仲はこれまで、と頑なに言ってきかない。
傷心のルネ。そのルネに、労わるように話しかけるエドモン。
エドモンは、射たれたルネを見たその時から、内心、彼女に心を奪われている。
愛を信じ切っていたルネは、過去を振り切ろうとする。
そして、過去を持つエドモンに、どこか知らない土地に連れてってほしいとせがむ。
全身、愁いを帯びたままのルネ。、そのルネ役の“アナベラ”。
このアナベラを見ていると、どんなことでもいいから手助けし、彼女のためにどうにかしてやりたいと思ってしまう。
そんなこちらの気持ちを、影のあるエドモン役の“ルイ・ジューヴェ”が代弁してくれる。
この作品、実にいいなぁと思う。無茶苦茶いい、すごいと思う。
内容は、ピエールとルネ、それに絡むエドモンの話が中心のように思えても、
この北ホテルに関連する客のエピソードもいろいろあって、そのことが作品に深みを増している。
この作品は、何度も観れば観るほど益々味が出る、そのようなカルネのまさしく代表作であった。
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