『霧の波止場』(マルセル・カルネ監督、1938年)を観る。
舞台はフランスの港町、ル・アーブル。
霧の夜道を歩いていた外人部隊の兵ジャンは、途中、トラックに乗せてもらって港に着く。
金も泊まる所もないジャンは、偶然知り合った浮浪者に、岸辺にわびしくポツンと建って人気もない酒場、“パナマズ”に案内してもらう。
食べ物を提供してくれる亭主と一緒に、ジャンが隣りの部屋に入ると、そこには、若い女性ネリーが窓の外を見ていて・・・
兵隊のジャンは、その雰囲気から脱走兵である。
だから、港から外国へ逃亡しようと考えている。
翌朝、港をぶらついていると、“明日の夕方にベネズエラ行きの船がある”ことをジャンは知る。
おまけに運がいいことに、“パナマズ”にいた、自殺願望の画家ミシェルが服や靴、パスポートを残して入水する。
片や、17歳のネリーは、小物店を営む養父ザベルの所から自由になりたい。
うす寒暗そうな雰囲気の港で、後ろめたい兵隊と孤独な少女が愛し合うようになる。
大メロドラマ。ジャン・ギャバンとミシェル・モルガンの相思相愛の劇。
そこに、店の用心棒のリュシアンが何かとからむ。
物語の筋書きが、うまい。
そればかりか、ジャンにいつも付いて回るのら犬が、いい味で効果を発揮する。
ラスト。倒れたジャンに向かって、ネリーが叫ぶ、「ジャン!」
そこへ、船の汽笛。犬が走る・・・
観ていて、しびれるほどのカタルシス。
もう、ムチャクチャいい。最高である。
船の汽笛と言えば、関連で、どうしても『望郷』(ジュリアン・デュヴィヴィエ監督、1937年)のラストを思い出してしまう。
汽船の甲板に立つギャビーに向かって、岸のペペ・ル・モコが叫ぶ、「ギャビー!」
しかしその声は、汽笛によってかき消され、ギャビーには届かない。
デュヴィヴィエ作品には、『商船テナシチー』(1934年)もあり、近々、取り上げていこうと思っている。
舞台はフランスの港町、ル・アーブル。
霧の夜道を歩いていた外人部隊の兵ジャンは、途中、トラックに乗せてもらって港に着く。
金も泊まる所もないジャンは、偶然知り合った浮浪者に、岸辺にわびしくポツンと建って人気もない酒場、“パナマズ”に案内してもらう。
食べ物を提供してくれる亭主と一緒に、ジャンが隣りの部屋に入ると、そこには、若い女性ネリーが窓の外を見ていて・・・
兵隊のジャンは、その雰囲気から脱走兵である。
だから、港から外国へ逃亡しようと考えている。
翌朝、港をぶらついていると、“明日の夕方にベネズエラ行きの船がある”ことをジャンは知る。
おまけに運がいいことに、“パナマズ”にいた、自殺願望の画家ミシェルが服や靴、パスポートを残して入水する。
片や、17歳のネリーは、小物店を営む養父ザベルの所から自由になりたい。
うす寒暗そうな雰囲気の港で、後ろめたい兵隊と孤独な少女が愛し合うようになる。
大メロドラマ。ジャン・ギャバンとミシェル・モルガンの相思相愛の劇。
そこに、店の用心棒のリュシアンが何かとからむ。
物語の筋書きが、うまい。
そればかりか、ジャンにいつも付いて回るのら犬が、いい味で効果を発揮する。
ラスト。倒れたジャンに向かって、ネリーが叫ぶ、「ジャン!」
そこへ、船の汽笛。犬が走る・・・
観ていて、しびれるほどのカタルシス。
もう、ムチャクチャいい。最高である。
船の汽笛と言えば、関連で、どうしても『望郷』(ジュリアン・デュヴィヴィエ監督、1937年)のラストを思い出してしまう。
汽船の甲板に立つギャビーに向かって、岸のペペ・ル・モコが叫ぶ、「ギャビー!」
しかしその声は、汽笛によってかき消され、ギャビーには届かない。
デュヴィヴィエ作品には、『商船テナシチー』(1934年)もあり、近々、取り上げていこうと思っている。
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